【フットボール温故知新】第1回:ドラガン・ストイコビッチ

カテゴリ:ワールド

けりだおれ太郎

2015年11月05日

優雅なる妖精の舞い━━波乱万丈の50年。

日本サッカーの発展に小さくない貢献を果たしたストイコビッチ。左写真は98年W杯出場時で、右写真は地元ニシュのユース時代。 (C)Getty Images

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 古きを温ねて、新しきを知る――。大阪弁を操る覆面ライターが、1980年代~90年代初頭を彩ったレジェンドの秘蔵フォトを紹介しながら、その人物像や逸話を好き勝手に語り尽くす不定期連載。第1回に登場するのは、観る者を魅了してやまなかった“妖精”、ドラガン・ストイコビッチだ。
 
――◆――◆――
 
 いまからおよそ15年前、わたしは富山からサンダーバードで名古屋へ移動しておりました。ガラガラやったからか、車両を行ったり来たりしてる不審な人物が。

 あれ? ピクシーちゃうんか!? Jリーグゲームの帰り際やった様子。「なんでウロウロしてるんですか?」と訊いたら、「え? ちょっと考えごとをしてただけ」と恥ずかしそうなスマイル。英語、上手かったなぁ。

 それにしても、波瀾万丈の人生をたどった方です。上の秘蔵モノクロ写真は17歳、神童と呼ばれて将来を嘱望されてた頃のもの。さらには、とあるアニメのキャラクターが大好きで“ピクシー”と名づけられたのも同時期。

 ちなみに「ピクシー=妖精」ってのはあとづけ。そのキャラクターが「ねずみ」で、顔立ちも似てたそうやけど、どないやろ。むっちゃ美少年やけどなぁ。

 名門レッドスターで栄華を極めて、90年イタリア・ワールドカップでニューヒーローを襲名したのに……。そこからの数年間は生き地獄やったんちゃうかな。

 度重なる膝の怪我、母国ユーゴスラビアの内戦、所属するマルセイユでの八百長スキャンダル、はたまたEURO92におけるユーゴスラビア代表の出場権はく奪と、これでもかってくらい。落ちのびるように名古屋に来て、アーセン・ヴェンゲルとの運命的な出会いから再生したのは有名な話。

 こんだけいろんなもんを背負ったフットボーラーはほかにおらんかったやろうし、そのぶん、観る者を楽しませることに、心血を注いでくれたんかもしれません。
 
 今年3月に50歳になったミスター。刻みこまれたシワがまた、えげつなくカッコえがったりするもんね。
 
文:けりだおれ太郎

【著者プロフィール】
けりだおれ太郎/80年代フットボールの郷愁にかられつづける、謎の大阪弁ライター。『週刊サッカーダイジェスト』元編集長との噂も。44歳。

Dragan STOJKOVIC/1965年3月3日生まれ、セルビア出身。地元のニシュで幼少期から期待され、18歳でユーゴスラビア代表デビューを飾る。86年にレッドスターへ移籍。90年のイタリア・ワールドカップで幻想的なプレーを連発し、世界にその名を轟かせる。94年からはJリーグの名古屋に籍を置き、01年まで8シーズンプレー。母国のクラブや協会の会長など要職を経て、08年からは6年間、名古屋で監督を務めた。今春から中国の広州富力で指揮を執る。国際Aマッチ出場84試合15得点。 (C)Getty Images

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