――直近のセレッソ大阪戦（２－０）では、途中出場の宮市亮選手が左サイドバックを務める場面もありました。

　彼がやったことがないポジションだったので、多分注目されたり、驚かれたりしたと思います。ただ、みんなで助け合ってやってきたし、彼もそういう姿勢をすごく持ってくれている選手です。

　だから、監督も託せただろうし、やったことがないポジションを、あの状況で託せるっていうのは、当たり前ではないです。それは、彼自身の姿勢と信頼があったから任せられました。

　他の選手も同じことが言えると思います。違うポジションを務めている選手、今もいますけど、それが、どれだけ難しいかっていうのは、見ている人には少し伝わりづらい部分かもしれないですね。当たり前のように務められる凄さが、もっと伝わってもらえれば、選手たちからすると、ありがたいですね。

――様々な選手が取り組んでいることが、宮市選手の左SB起用に象徴されて、結果として注目された、という感じでしょうか？

　そうですね。どんな状況であっても、チームのためなら何でもやりたいという選手ばかりなので、そんなチームメイト達と一緒に戦えていることに本当に感謝しています。
 

――C大阪戦で、エウベル選手やヤン・マテウス選手が吹っ切れてプレーできていた印象がありました。ピッチ内では、どのように感じられていましたか？

　彼らに、特別ないつもと違うアプローチはしていないです。ただ、彼らに思い切ってやってほしいというのはあります。ある程度、役割をはっきりさせ、迷いなくやってもらうというのは、ボランチの選手の大事なタスクの一つでもあります。

　彼らの良さの引き出し方も、一緒にやってきているので分かっているつもりですし、思い切りの良さを出してもらいたいというのはありました。そう見てもらえたのであれば、ある程度、狙い通りに行った部分もあるでしょう。

　やっている身としても、同じような感覚、思い切ってやってくれたなという、彼らの良さが存分に出ていたと思います。攻撃だけではなく、守備も迷いなく行かせてあげたいというのもあったので。後ろがしっかりとサポートすることは、ある程度はできた部分もあり、もっと、もっと成長できる部分もあります。トータルでは、よくプレーしてくれていたと思います。

　具体的には、プレスでは彼らからスタートする部分もありますし、フォワードも含めて１列目からっていうところは、うちは高い要求がある。そこをしっかりとこなしつつ、カウンターの時はしっかりと勢いを持って行かせてあげたいというところです。

　サポートしつつ、彼らのスピード感も、上手く引き出せればと思っていました。ただ彼らだけでなく、他にもウイングには素晴らしい選手もいるので、それぞれの良さをもっともっと引き出してあげられるようにしていきたいです。