「ブスケッツには目がなくてね。ヤツは本当に凄い」
――コーチの勉強は順調? 将来はやっぱり監督になるのかい?
「監督が選択肢のひとつであるのは間違いない。ただ、フットボールに携われるのであれば、スポーツディレクターとか別の形もあるし、用具係になるのも悪くないと思っているよ。ひとつ言えるのは、フットボール界から離れることだけは絶対にないってこと。周りは『監督の資質がある』ってもてはやして、勝手に思いを巡らせているようだけど、監督は大変な仕事だよ。子供の指導ならまだしも、プロの選手はね。チームを構成する25人全員のことを考えながら、将来を見据えてチームや戦術を構築していかなければならない。現役時代に十分な経験を積んだから、監督になる準備はできているって考える人も少なくないようだけど、そんな単純な話ではないんだ。だからいまは、毎日勉強することだけを考えている。カタールに来たのはそのためでもあるしね。フットボールのことだけじゃなく、マネジメントとか、心理学とか、多くのことを少しずつ学んでいきたい」
――今後の夢は?
「父親になること。いまはそれしか考えられない。丈夫で健康な赤ちゃんが生まれてきてくれたら、なにも言うことはないよ」
――バルサ時代のチームメイトとは連絡を取ってるの?
「もちろん。電話やメッセージとかでね。みんないい奴ばかりだし、いまも良い関係を築けている。彼らだけじゃなくて、フベニール(17~20歳のカテゴリー)時代のチームメイトとも頻繁に連絡を取り合っている。結局のところ、フットボールをやっていて一番良かったと思えるのは、こうしてたくさんの友達と出会えたことだ。選手だけじゃなく、スタッフも含めてね。僕は本当に長い期間をバルサで過ごしたから、なおさらそう思えるのかもしれないね」
――ペップとは?
「ペップとはずっと良い関係を築けているよ。もともと仲は良かったんだけど、彼がバルサの監督に就任したあたりから、その関係はさらに密になった。僕はこれまで、たくさんの監督の下でプレーしてきて、それぞれに思い出がある。でもペップとはチームメイトとしても、監督と選手という立場でもたくさんのことを共有した。だから、それだけ特別な存在なのさ」
――もし生まれ変わってふたたびプロのフットボーラーをめざすとしたら、だれを目標にしたい?
「僕は本当に幸せな選手生活を送ってきた。だから、そんな素晴らしい思い出を他の選手と交換したいとは思わない。ベストプレーヤーがだれかと聞かれたら、それはメッシで間違いないし、イニエスタのドリブルに憧れもしたよ。でも、僕は自分が積み重ねてきたキャリアに心から満足している。ただ、ブスケッツには目がなくてね。ヤツは本当に凄い。ああなれたらとは少し思うかな」
インタビュー:ルイス・マルティン(エル・パイス紙)
翻訳:下村正幸
※ワールドサッカーダイジェスト増刊『FCバルセロナ完全読本』より加筆・修正
【プロフィール】
◇本名/シャビエル・エルナンデス・クレウス
◇生年月日/1980年1月25日
◇身長・体重/170cm・68kg
◇クラブキャリア
1997-98 バルセロナB(SPA2部B):33試合・2得点
98-99 バルセロナ(SPA):17試合・2得点
99-00 バルセロナ:24試合・3得点
2000-01 バルセロナ:20試合・5得点
01-02 バルセロナ:35試合・10得点
02-03 バルセロナ:29試合・3得点
03-04 バルセロナ:36試合・3得点
04-05 バルセロナ:36試合・6得点
05-06 バルセロナ:16試合・7得点
06-07 バルセロナ:35試合・3得点
07-08 バルセロナ:35試合・0得点
08-09 バルセロナ:35試合・3得点
09-10 バルセロナ:34試合・4得点
10-11 バルセロナ:31試合・2得点
11-12 バルセロナ:31試合・4得点
12-13 バルセロナ:30試合・2得点
13-14 バルセロナ:30試合・0得点
14-15 バルセロナ:31試合・1得点
15-16 アル・サード(QAT):8試合・5得点
※記録は2015年12月16日現在
「監督が選択肢のひとつであるのは間違いない。ただ、フットボールに携われるのであれば、スポーツディレクターとか別の形もあるし、用具係になるのも悪くないと思っているよ。ひとつ言えるのは、フットボール界から離れることだけは絶対にないってこと。周りは『監督の資質がある』ってもてはやして、勝手に思いを巡らせているようだけど、監督は大変な仕事だよ。子供の指導ならまだしも、プロの選手はね。チームを構成する25人全員のことを考えながら、将来を見据えてチームや戦術を構築していかなければならない。現役時代に十分な経験を積んだから、監督になる準備はできているって考える人も少なくないようだけど、そんな単純な話ではないんだ。だからいまは、毎日勉強することだけを考えている。カタールに来たのはそのためでもあるしね。フットボールのことだけじゃなく、マネジメントとか、心理学とか、多くのことを少しずつ学んでいきたい」
――今後の夢は?
「父親になること。いまはそれしか考えられない。丈夫で健康な赤ちゃんが生まれてきてくれたら、なにも言うことはないよ」
――バルサ時代のチームメイトとは連絡を取ってるの?
「もちろん。電話やメッセージとかでね。みんないい奴ばかりだし、いまも良い関係を築けている。彼らだけじゃなくて、フベニール(17~20歳のカテゴリー)時代のチームメイトとも頻繁に連絡を取り合っている。結局のところ、フットボールをやっていて一番良かったと思えるのは、こうしてたくさんの友達と出会えたことだ。選手だけじゃなく、スタッフも含めてね。僕は本当に長い期間をバルサで過ごしたから、なおさらそう思えるのかもしれないね」
――ペップとは?
「ペップとはずっと良い関係を築けているよ。もともと仲は良かったんだけど、彼がバルサの監督に就任したあたりから、その関係はさらに密になった。僕はこれまで、たくさんの監督の下でプレーしてきて、それぞれに思い出がある。でもペップとはチームメイトとしても、監督と選手という立場でもたくさんのことを共有した。だから、それだけ特別な存在なのさ」
――もし生まれ変わってふたたびプロのフットボーラーをめざすとしたら、だれを目標にしたい?
「僕は本当に幸せな選手生活を送ってきた。だから、そんな素晴らしい思い出を他の選手と交換したいとは思わない。ベストプレーヤーがだれかと聞かれたら、それはメッシで間違いないし、イニエスタのドリブルに憧れもしたよ。でも、僕は自分が積み重ねてきたキャリアに心から満足している。ただ、ブスケッツには目がなくてね。ヤツは本当に凄い。ああなれたらとは少し思うかな」
インタビュー:ルイス・マルティン(エル・パイス紙)
翻訳:下村正幸
※ワールドサッカーダイジェスト増刊『FCバルセロナ完全読本』より加筆・修正
【プロフィール】
◇本名/シャビエル・エルナンデス・クレウス
◇生年月日/1980年1月25日
◇身長・体重/170cm・68kg
◇クラブキャリア
1997-98 バルセロナB(SPA2部B):33試合・2得点
98-99 バルセロナ(SPA):17試合・2得点
99-00 バルセロナ:24試合・3得点
2000-01 バルセロナ:20試合・5得点
01-02 バルセロナ:35試合・10得点
02-03 バルセロナ:29試合・3得点
03-04 バルセロナ:36試合・3得点
04-05 バルセロナ:36試合・6得点
05-06 バルセロナ:16試合・7得点
06-07 バルセロナ:35試合・3得点
07-08 バルセロナ:35試合・0得点
08-09 バルセロナ:35試合・3得点
09-10 バルセロナ:34試合・4得点
10-11 バルセロナ:31試合・2得点
11-12 バルセロナ:31試合・4得点
12-13 バルセロナ:30試合・2得点
13-14 バルセロナ:30試合・0得点
14-15 バルセロナ:31試合・1得点
15-16 アル・サード(QAT):8試合・5得点
※記録は2015年12月16日現在