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A代表初選出の中村敬斗、“陽の当たる場所”に戻るまでの軌跡「遠回りのように見えても、一番大事なモノを手に入れた」

カテゴリ:日本代表

飯間 健

2023年03月16日

意識してプレーできれば、今度は無意識にできるように

不退転の決意で欧州に残留。2部で着実に力をつけ、21年夏にLASKとの契約を勝ち取った。(C)Getty Images

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 背水の覚悟だったが、自信もあった。シント=トロイデンで出会ったU-21アシスタントコーチの白石尚久氏と積み上げてきたモノがあった。本田圭佑の元分析官で、バルセロナのアカデミーコーチやオランダ1部リーグのチームでコーチを務めた実績もある白石氏は、中村の弱点と課題を指摘し、練習メニューを作成してくれた。

 実際の試合を想定した走りのトレーニングが主だったが、狙いはプレー強度の向上と得点パターンの拡張。左サイドからカットインしたシュートは元々、得意だったが、「圧倒的にクロスからの得点が少なかった」。

 パワーを持ってエリア内に入っていくために必要なトレーニングをこなした。トップチームの試合日、ベンチ入りできない選手はオフ。そこを休むのではなく、クラブハウスに足を運び、黙々とトレーニングをしてきた。

 明確な形になったのはジュニオール移籍後、21年4月30日のVシュタイアー戦。敵陣に入った位置で相手からボールを奪い、最後はエリア内に走り込んで右足でスライディングシュートを決めた。新天地で加入後初得点だった。
 
「あの試合はクロスに入っていくのを試した。意識して生まれたプレーでした。意識してプレーが表現できるようになれば、今度は無意識でもプレーできるようにしようと試した。

 そして次は個人で仕掛けてゴールを取る。その次は得意なミドルで点を取ろう、トラップの時にアングルを付けよう、と。一つひとつを試合のなかで意識し、そこから無意識になれるように訓練した。身体に染みこめば、そこから今までとは違う視野や思考が見えてくる。徐々にプレー幅も拡がり、余裕もできてきた」

 フリーランニングの質や縦への推進力は目に見えて向上した。「まだ足りない」と口にするが、球際でも戦えるようになり、体重はG大阪在籍時から3キロ増の73キロにボトムアップ。シント=トロイデンで課題と向き合い、そしてジュニオールで実践した。日々、水を与えたことで、確かな栄養を育んだ土壌になっていた。

 ジュニオール初年度はリーグ9試合で2得点。21-22シーズンも当初はジュニオールで迎え、 3試合で2得点・1アシストを記録した。LASKとの契約を勝ち取ったのは、東京五輪閉会後の21年8月11日だった。

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