「三笘も獲ろうとしたんですが…」“在籍経験者”4人を日本代表に送り出したSTVVの立石敬之CEOが見たW杯。大会後にはベルギーのファンも「もっと日本人を獲って」「森保さんを監督に」
カテゴリ:日本代表
2023年02月28日
STVVのファンは、日本代表のことを「自分たちの選手がいるチーム」として応援してくれた
STVVはファンと意見を交換する「ファン・ミーティング」を年に2回開いている。W杯直後のファン・ミーティングでは「もっと日本人選手を獲ってほしい」という意見が出た。
今季のSTVVはGKシュミット、DF橋岡、MF香川(現セレッソ大阪)、FW林大地、岡崎慎司、原大智が所属し、試合では常時4、5人がピッチに立っている。
「私が『ちょっと日本人が多すぎるよね』と答えると『なんで!? もっと獲ればいいのに』とファンが言うんです。先日、地元メディアとランチをご一緒したんですが、『J1に〇〇(実名)という10番がいるだろう。彼を獲ったほうが良い』と紹介までしてくれる(笑)」
すでにホラーバッハ監督が今季いっぱいで退団することが決まっているということもあって、監督人事の話題がファン・ミーティングでのぼった。
「日本人がSTVVの監督になるというニュースを読みました。森保一さんの監督就任はありますか?」(ファン)
「いつかはやってほしいけれど、まだ早いと思います」(立石CEO)
「そうですか? 森保さんで良いんじゃないかな」(ファン)
そんなやり取りがファンとの間であったという。
「『文化が違う』とか、全員が肯定的なわけではないですよ。『最初、アシスタントコーチからなら、良いのでは』という声もあるし、意見を言わないファンもいる。だけど、森保さんに任せても良いというファンもいるんです」
今季のSTVVはGKシュミット、DF橋岡、MF香川(現セレッソ大阪)、FW林大地、岡崎慎司、原大智が所属し、試合では常時4、5人がピッチに立っている。
「私が『ちょっと日本人が多すぎるよね』と答えると『なんで!? もっと獲ればいいのに』とファンが言うんです。先日、地元メディアとランチをご一緒したんですが、『J1に〇〇(実名)という10番がいるだろう。彼を獲ったほうが良い』と紹介までしてくれる(笑)」
すでにホラーバッハ監督が今季いっぱいで退団することが決まっているということもあって、監督人事の話題がファン・ミーティングでのぼった。
「日本人がSTVVの監督になるというニュースを読みました。森保一さんの監督就任はありますか?」(ファン)
「いつかはやってほしいけれど、まだ早いと思います」(立石CEO)
「そうですか? 森保さんで良いんじゃないかな」(ファン)
そんなやり取りがファンとの間であったという。
「『文化が違う』とか、全員が肯定的なわけではないですよ。『最初、アシスタントコーチからなら、良いのでは』という声もあるし、意見を言わないファンもいる。だけど、森保さんに任せても良いというファンもいるんです」
STVVのファンは、日本代表のことを「自分たちの選手がいるチーム」として応援してくれた。
「ワールドカップ直後のミーティングということもあって、日本代表とベルギー代表の比較論になりました。ベルギー人が誇るべき代表チームの体たらく。一方、日本代表が躍進した。リップサービス、自分たちの代表チームへの皮肉、ジョークもあったんでしょうけれど、『日本代表の方がベルギー代表より強い』『ベルギーは日本から学ぶ必要がある』と言っていました」
DMMがSTVVの運営を始めた17-18シーズン、ベルギー1部リーグでプレーする日本人選手は4人だった。翌シーズンには10人になり、昨季は16人のピークを迎え、今季は14人がプレーする。
「まだ増えますよ。ベルギーの各クラブが日本人選手を獲ろうとしてます。私のところにも相談が来るんです(笑)。残念ながら、STVVは日本人の獲得競争に負けることが増えそう。三笘も獲ろうとしたんですが、ブライトンが獲得に乗り出して値段が跳ね上がってしまった。そして彼はブライトンから1年間、ユニオンに来た。このスキームだと、ユニオンはお金を使うこと無く日本人選手を獲ることができます。私たちもビッグクラブと提携しようと思って探しているところ。このアイデアはファン・ミーティングでも話しました」
STVV日本陣営のキャッチコピーは「ここから、世界へ」。その言葉はSTVVのキャッチコピーから、ベルギーリーグのクラブに所属する日本人選手のものに変わりつつあると感じる。
取材・文●中田徹
「ワールドカップ直後のミーティングということもあって、日本代表とベルギー代表の比較論になりました。ベルギー人が誇るべき代表チームの体たらく。一方、日本代表が躍進した。リップサービス、自分たちの代表チームへの皮肉、ジョークもあったんでしょうけれど、『日本代表の方がベルギー代表より強い』『ベルギーは日本から学ぶ必要がある』と言っていました」
DMMがSTVVの運営を始めた17-18シーズン、ベルギー1部リーグでプレーする日本人選手は4人だった。翌シーズンには10人になり、昨季は16人のピークを迎え、今季は14人がプレーする。
「まだ増えますよ。ベルギーの各クラブが日本人選手を獲ろうとしてます。私のところにも相談が来るんです(笑)。残念ながら、STVVは日本人の獲得競争に負けることが増えそう。三笘も獲ろうとしたんですが、ブライトンが獲得に乗り出して値段が跳ね上がってしまった。そして彼はブライトンから1年間、ユニオンに来た。このスキームだと、ユニオンはお金を使うこと無く日本人選手を獲ることができます。私たちもビッグクラブと提携しようと思って探しているところ。このアイデアはファン・ミーティングでも話しました」
STVV日本陣営のキャッチコピーは「ここから、世界へ」。その言葉はSTVVのキャッチコピーから、ベルギーリーグのクラブに所属する日本人選手のものに変わりつつあると感じる。
取材・文●中田徹