優勝の瞬間、多くの選手たちが佐々木に抱きついた
その佐々木に対する監督の信頼は、起用法を見ればわかる。
今季、佐々木はリーグ戦全試合出場(チーム唯一)で、うち32試合で先発フル出場。途中出場となったのは連戦を考慮された2試合のみだ。ルヴァンカップでは日本代表の日程とダブったグループステージ3節とプレーオフステージ進出が決まった6節(ともに清水戦)を除いた11試合に先発。天皇杯も全6試合で先発しており、公式戦51試合出場49試合先発45試合フルタイムという驚異的な記録を残した。指揮官の佐々木に対する信頼は、この数字に表現されている。
佐々木自身、「試合に使われることは本当に幸せなこと。ただ正直、1か月半くらいの連戦が続いた時は、眠気がまったくおさまらなかった」と語ったほど、タフなシーズン。そのなかでもリーグ戦3位・天皇杯準優勝・ルヴァンカップ優勝という躍進の年を創り出した中心となったことは疑いない。ルヴァンカップ決勝で失点につながるミスをおかしてしまったが、そこからも崩れずに攻守に安定感のあるプレーを披露。優勝の瞬間、多くの選手たちが佐々木に抱きついた。彼がいかに選手たちの支えになってきたか、ということだ。
監督からも選手たちからも絶対的な信頼を得ているキャプテンは、視線を常にサポーターへと向けている。例えばルヴァンカップ準決勝で福岡を下し、決勝進出を決めた9月25日、彼はこんな言葉を口にした。
「今季は最高のシーズンになっていますし、充実しています。なので、より多くの方に(スタジアムに)集まっていただきたい。広島を盛り上げるために、そしてみんなで喜び合えるように」
今季、佐々木はリーグ戦全試合出場(チーム唯一)で、うち32試合で先発フル出場。途中出場となったのは連戦を考慮された2試合のみだ。ルヴァンカップでは日本代表の日程とダブったグループステージ3節とプレーオフステージ進出が決まった6節(ともに清水戦)を除いた11試合に先発。天皇杯も全6試合で先発しており、公式戦51試合出場49試合先発45試合フルタイムという驚異的な記録を残した。指揮官の佐々木に対する信頼は、この数字に表現されている。
佐々木自身、「試合に使われることは本当に幸せなこと。ただ正直、1か月半くらいの連戦が続いた時は、眠気がまったくおさまらなかった」と語ったほど、タフなシーズン。そのなかでもリーグ戦3位・天皇杯準優勝・ルヴァンカップ優勝という躍進の年を創り出した中心となったことは疑いない。ルヴァンカップ決勝で失点につながるミスをおかしてしまったが、そこからも崩れずに攻守に安定感のあるプレーを披露。優勝の瞬間、多くの選手たちが佐々木に抱きついた。彼がいかに選手たちの支えになってきたか、ということだ。
監督からも選手たちからも絶対的な信頼を得ているキャプテンは、視線を常にサポーターへと向けている。例えばルヴァンカップ準決勝で福岡を下し、決勝進出を決めた9月25日、彼はこんな言葉を口にした。
「今季は最高のシーズンになっていますし、充実しています。なので、より多くの方に(スタジアムに)集まっていただきたい。広島を盛り上げるために、そしてみんなで喜び合えるように」
また、ホームのエディオンスタジアム広島で2年半ぶりの声出し応援が戻ってきた9月3日、対清水戦で数的不利な状況から終盤で2点を奪い、清水に勝利した試合後、佐々木は表情を赤らめながら語った。
「スコールのような雨が降ってカッパを着ながらの応援という環境の中、(この天候だったら)普通ならスタジアムに行かないという選択肢も当たり前だと思うけれど、あれだけの多くの方たちがスタジアムに集まってくれた。10人になって守備の時間が増えているなかでも最後まであれだけの声援を送ってくれたし、声出しエリアだけでなく、そうじゃないエリアからも拍手でパワーをもらえていた。だから何としても、結果を出したかったし、出せて良かった。こういう試合を続けていたら、皆さんにとってもきっと楽しい時間になる。これからもまた多くの方たちにスタジアムに足を運んでいただきたいので、これからも魅力あるサッカーを見せたいなと思います」
プロフェッショナルは、サポーターと共にある。その本質をしっかりと理解している選手がキャプテンマークを巻き、チームを牽引している。そして来季もきっと、その姿は変わらずに紫のサポーターを歓喜させてくれるだろう。その予感に満ちた2022年のオフである。
取材・文●中野和也(紫熊倶楽部)
「スコールのような雨が降ってカッパを着ながらの応援という環境の中、(この天候だったら)普通ならスタジアムに行かないという選択肢も当たり前だと思うけれど、あれだけの多くの方たちがスタジアムに集まってくれた。10人になって守備の時間が増えているなかでも最後まであれだけの声援を送ってくれたし、声出しエリアだけでなく、そうじゃないエリアからも拍手でパワーをもらえていた。だから何としても、結果を出したかったし、出せて良かった。こういう試合を続けていたら、皆さんにとってもきっと楽しい時間になる。これからもまた多くの方たちにスタジアムに足を運んでいただきたいので、これからも魅力あるサッカーを見せたいなと思います」
プロフェッショナルは、サポーターと共にある。その本質をしっかりと理解している選手がキャプテンマークを巻き、チームを牽引している。そして来季もきっと、その姿は変わらずに紫のサポーターを歓喜させてくれるだろう。その予感に満ちた2022年のオフである。
取材・文●中野和也(紫熊倶楽部)