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負傷離脱中に届いた驚きのオファー。鹿島内定の頭脳派CB津久井佳祐が夢のプロ入りを掴むまで。「まさかアントラーズからとは…」【インタビュー】

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2022年09月30日

「もうプロは無理だ。終わった」

インターハイで大怪我を負い、失意のどん底にいた津久井のもとに思わぬ電話がかかってきた。写真:滝川敏之

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 さらに追い討ちをかける出来事が起こる。プレミアリーグWESTに所属する大津との準々決勝(1-0)。「プレミア勢を倒せば評価も上がるし、勢いもつく。全てをかけるつもりで臨んだ」が、21分にCKに飛び込んで右足で着地をした瞬間、ボキッという大きな音が響いた。その場にうずくまり、一瞬足を見ると、右足がありえない方向に曲がってしまっていた。

「もうプロは無理だ。終わった」

 ショックに打ちひしがれながら、津久井はピッチの外に出され、そのまま救急車で病院に直行をした。診断結果は、右足首の脱臼骨折と靭帯断裂で全治3か月の重傷。1日間入院をし、翌日の帝京との準決勝はベンチで松葉杖を抱えて試合を見つめた。

 試合は熱戦となり、津久井も松葉杖をつきながら水を渡すなど、チームを支えたが、0−1の敗戦。目標だった日本一には届かなかった。
 
 大会開催地の徳島から、埼玉に帰る車の中で津久井はもう一度、自分の意思を確認した。

「サッカーが出来ない分、休むことで『もしかしたら背が伸びるかもしれない』と思ったり、手術が終わったら、筋トレなどでコンディションを上げていこうとプラスに捉えることができたんです。『これはマイナスばかりではないな』と思えたからこそ、高卒プロの夢は持ち続けようと思った」

 ギリギリまで絶対に諦めない。そう心に決めた津久井のもとに、思わぬ電話がかかってきた。埼玉の病院へ通院するために親の車で向かうなか、藤島監督から着信があった。出てみると、「佳祐、ビッグクラブから興味を持たれているぞ」と知らされ、驚きを隠せなかった。

 ビッグクラブとはどこだろうとは思ったが、それ以上に「Jのチームが見てくれている」という素直な喜びを胸に、津久井は手術と治療に励んだ。そして、手術から10日間の入院を経て、退院したその日に、ふたたび藤島監督から着信があった。
 
「佳祐、ついに正式オファーが届いたぞ。びっくりするぞ、鹿島アントラーズだ」

 一瞬、電話を持つ手が震えた。

「正直、僕が予想していたクラブではなく、全く予想をしていなかったアントラーズと聞いて、もう驚きしかありませんでした」

 驚きの次には「アントラーズのイメージは球際がバチバチで、常に気迫を持って戦うクラブ。しかも、勝たなければいけない軍団ですから、そこに自分が入ってやっていけるのかという思いが出ました」という不安が沸き起こった。しかし、冷静な津久井は、藤島監督と会話をしながら、いま自分の周りで起きている状況を客観的に整理した。
 
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