「ふり向くな君は美しい」誕生秘話。名曲はなぜ敗者の賛歌となったのか【選手権100年】

カテゴリ:高校・ユース・その他

平野貴也

2021年12月29日

日本テレビ入社。面接時に語った夢を実現させていく。

いよいよ開幕した第100回大会。選手権は聖地・国立への帰還を果たした。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 1953年に日本でテレビが始まって10年後、坂田さんは日本テレビに入社。面接時に語った夢を実現させていく。1969年には、読売サッカークラブ(東京ヴェルディの前身)の立ち上げに関わった。

 坂田さんが主導して日本テレビが高校選手権の中継契約を結んだのは、その2年後の1971年だ。社内で理解を得るために「プロのサッカークラブができたが、どこから選手を供給するのか。プロの卵となる高校世代のサッカーを自分たちでなんとかしていかなければならない」という理屈を用いていた。その後も地方局との協力による全国放送、全国大会の首都圏移転(次回以降で紹介)など、大会の発展に尽力した。

 サッカー界に育てられ、サッカー界への恩返しを念頭にメディア業界に入った人物の思いが、50年の歴史を伝えてきた高校サッカー中継や、首都圏移転から45年続いているテーマソング「ふり向くな君は美しい」には、込められている。

<第2回につづく>

取材・文●平野貴也
 
PROFILE
坂田信久/さかた・のぶひさ
1941年2月20日、富山県生まれ。富山中部高時代に全国高校サッカー選手権に2度出場。東京教育大(現・筑波大)でもプレーした。卒業後の1963年に日本テレビ入社。スポーツ局で辣腕を振るい、選手権の首都圏移転やトヨタカップ誘致に関わり、箱根駅伝の完全生中継化にも尽力した。東京ヴェルディ1969元社長。国士舘大学・大学院元教授。

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