「気の抜けない展開が多い」近年のJリーグはスピードと試合内容が変化
――審判員の目から見たJリーグの試合内容に変化はありますか?
「変わりましたね。全体のプレースピードはもちろん、パスのスピードや選手の走力も今の方が速いように感じています。そのなかで近年は、ゴールキーパーからビルドアップして攻撃を展開するチームが多いので、レフェリーとしては気の抜けない展開が多いです。
以前であれば、ビルドアップに対してプレッシングがあると、アバウトにクリアすることが多々ありました。そうなると、レフェリーはミドルサードくらいにポジションをとっていれば対応が出来ます。でも、今は繋ごうとするチームが増えました。それにより、ディフェンディングサードでもコンタクトがあり、ビルドアップの段階でも大きな判定が起こる可能性が高まります。今までが気を抜いていたという訳ではなく、ポジションの取り方含め、より神経を使う展開が増えました。
試合前やハーフタイムに水を撒くチームが増えました。パスのスピードを上げるためというのもあるのでしょうが、そのボールスピードに選手が対応できない時もあります。トラップミスからのピンチや奪われそうになって相手の足にタックルしてしまうことなどもあります。そのため、どれくらい水を撒いたのかはもちろん、コイントスが終わった後の選手のボール回しも見て、どのくらいボールが滑ったり、走ったりしているのかも目で追うようにしています」
「変わりましたね。全体のプレースピードはもちろん、パスのスピードや選手の走力も今の方が速いように感じています。そのなかで近年は、ゴールキーパーからビルドアップして攻撃を展開するチームが多いので、レフェリーとしては気の抜けない展開が多いです。
以前であれば、ビルドアップに対してプレッシングがあると、アバウトにクリアすることが多々ありました。そうなると、レフェリーはミドルサードくらいにポジションをとっていれば対応が出来ます。でも、今は繋ごうとするチームが増えました。それにより、ディフェンディングサードでもコンタクトがあり、ビルドアップの段階でも大きな判定が起こる可能性が高まります。今までが気を抜いていたという訳ではなく、ポジションの取り方含め、より神経を使う展開が増えました。
試合前やハーフタイムに水を撒くチームが増えました。パスのスピードを上げるためというのもあるのでしょうが、そのボールスピードに選手が対応できない時もあります。トラップミスからのピンチや奪われそうになって相手の足にタックルしてしまうことなどもあります。そのため、どれくらい水を撒いたのかはもちろん、コイントスが終わった後の選手のボール回しも見て、どのくらいボールが滑ったり、走ったりしているのかも目で追うようにしています」
――Jリーグのプレースピードが上がる中で、村上さんは今季52歳でのチャレンジとなりました。岡田正義さんも吉田寿光さんも、J1では52歳の壁がありました。開幕前に不安はありましたか?
「不安というよりも、今季はコロナにかからないためには何が出来るのかを考えていました。PRである以上、コロナにかからないというのを最優先とし、シーズンに臨みました。シーズンが始まってからは、我々審判員はアプリを使った体調管理が行なわれています。
私自身が一番意識しているのは、体重と体脂肪と睡眠の平均心拍数です。睡眠の平均心拍数は、睡眠時間だけでなく、睡眠の質などが数値で出ます。試合が終わった後の睡眠の質が悪いと、疲れが取れにくくなります。いかに睡眠をしっかり取るかは気にしています。体重は、大学卒業した時から75kg前後をキープしています」
――Jリーグ担当審判員の過酷さの一つに開幕前のフィットネステストがあります。インターバル走は三浦知良選手(横浜FC)のように、年齢が上がっても努力や鍛錬でクリア出来ると思いますが、スプリント・スピードはどうしても衰えてしまいます。ですが、レフェリーは40mを6秒で走らないといけない。高校生の平均的なスピードを維持する努力はどのようにされていますか?
「おっしゃるように45歳くらいまでは、5秒3とかで走れていました。それが、50歳が近付くにつれ、5秒7と落ちてきます。人間である以上、歳をとれば、身体は老いていきますが、老いていくのを遅らせることは出来ます。私はお尻や腿やふくらはぎなど、下半身中心のストリングスを筋力トレーニング中心に維持しています」
「不安というよりも、今季はコロナにかからないためには何が出来るのかを考えていました。PRである以上、コロナにかからないというのを最優先とし、シーズンに臨みました。シーズンが始まってからは、我々審判員はアプリを使った体調管理が行なわれています。
私自身が一番意識しているのは、体重と体脂肪と睡眠の平均心拍数です。睡眠の平均心拍数は、睡眠時間だけでなく、睡眠の質などが数値で出ます。試合が終わった後の睡眠の質が悪いと、疲れが取れにくくなります。いかに睡眠をしっかり取るかは気にしています。体重は、大学卒業した時から75kg前後をキープしています」
――Jリーグ担当審判員の過酷さの一つに開幕前のフィットネステストがあります。インターバル走は三浦知良選手(横浜FC)のように、年齢が上がっても努力や鍛錬でクリア出来ると思いますが、スプリント・スピードはどうしても衰えてしまいます。ですが、レフェリーは40mを6秒で走らないといけない。高校生の平均的なスピードを維持する努力はどのようにされていますか?
「おっしゃるように45歳くらいまでは、5秒3とかで走れていました。それが、50歳が近付くにつれ、5秒7と落ちてきます。人間である以上、歳をとれば、身体は老いていきますが、老いていくのを遅らせることは出来ます。私はお尻や腿やふくらはぎなど、下半身中心のストリングスを筋力トレーニング中心に維持しています」