「特別で聖なる大会」を平凡なものにしてはならない
W杯の隔年開催とは何を意味するのか――。
それは、優秀な選手たちが毎年毎年、EURO、コパ・アメリカ、アフリカ・ネーションズカップなどをW杯の狭間にこなさねばならず、W杯で疲労困憊したシーズンの後だというのに、休む間もなくこれらのコンペティションに4~5週間も動員される、ということなのだ。
これは純粋なるクレイジーだ!
コンペティションにコンペティションを重ね、常に「もっとやれ」と選手たちに要求するうち、怪我はどんどん増え、選手たちのキャリアも徐々に短くなり、プレーのクオリティもますます落ちていくことだろう。
それは、優秀な選手たちが毎年毎年、EURO、コパ・アメリカ、アフリカ・ネーションズカップなどをW杯の狭間にこなさねばならず、W杯で疲労困憊したシーズンの後だというのに、休む間もなくこれらのコンペティションに4~5週間も動員される、ということなのだ。
これは純粋なるクレイジーだ!
コンペティションにコンペティションを重ね、常に「もっとやれ」と選手たちに要求するうち、怪我はどんどん増え、選手たちのキャリアも徐々に短くなり、プレーのクオリティもますます落ちていくことだろう。
W杯を平凡な大会にしてはならない。逆に「4年に1回しか来ない、特別で聖なる大会」という性格を、しっかりと維持すべきである。そしておそらく、結論もこの方向になるだろう。とち狂った今回の案が、日の目を見ることはないと思われる。
そして、この隔年開催をやめる方向に譲歩することと引き換えにすれば、自分の腹案であるクラブW杯を押し付けやすくなる、とインファンティーノは目論んでいるのだ。
よって、ムッシュー・ヴェンゲルよ、理性を取り戻したまえ。
あなたが懸命に守ろうとしていた価値観を思い出し、あなたの理解を超える利益合戦の「おもちゃ」に使われるようなことは、やめてほしい!
文●レミー・ラコンブ text by Remy LACOMBE
訳●結城麻里 translation by Marie YUUKI
■Remy LACOMBE(レミー・ラコンブ)
著者プロフィール/1959年11月8日、フランス東部アルザス地方出身。スポーツ日刊紙『レキップ』でサッカー担当として活躍後、1995年より欧州随一の権威を誇る専門誌『フランス・フットボール』に異動し、旺盛な取材活動を展開。現在は編集長を務める。
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そして、この隔年開催をやめる方向に譲歩することと引き換えにすれば、自分の腹案であるクラブW杯を押し付けやすくなる、とインファンティーノは目論んでいるのだ。
よって、ムッシュー・ヴェンゲルよ、理性を取り戻したまえ。
あなたが懸命に守ろうとしていた価値観を思い出し、あなたの理解を超える利益合戦の「おもちゃ」に使われるようなことは、やめてほしい!
文●レミー・ラコンブ text by Remy LACOMBE
訳●結城麻里 translation by Marie YUUKI
■Remy LACOMBE(レミー・ラコンブ)
著者プロフィール/1959年11月8日、フランス東部アルザス地方出身。スポーツ日刊紙『レキップ』でサッカー担当として活躍後、1995年より欧州随一の権威を誇る専門誌『フランス・フットボール』に異動し、旺盛な取材活動を展開。現在は編集長を務める。
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