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FIFAが推し進める“W杯隔年開催”は是か非か――。仏有名誌編集長に訊いた。「ヴェンゲルよ、理性を取り戻してくれ」【現地発】

カテゴリ:ワールド

レミー・ラコンブ(フランス・フットボール誌編集長)

2021年09月28日

「特別で聖なる大会」を平凡なものにしてはならない

アーセナル指揮官時代のヴェンゲル。当時は「選手たちを疲労困憊させる」と代表チームに文句をつけていたが…。(C)Getty Images

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 W杯の隔年開催とは何を意味するのか――。

 それは、優秀な選手たちが毎年毎年、EURO、コパ・アメリカ、アフリカ・ネーションズカップなどをW杯の狭間にこなさねばならず、W杯で疲労困憊したシーズンの後だというのに、休む間もなくこれらのコンペティションに4~5週間も動員される、ということなのだ。
 
 これは純粋なるクレイジーだ!
 
 コンペティションにコンペティションを重ね、常に「もっとやれ」と選手たちに要求するうち、怪我はどんどん増え、選手たちのキャリアも徐々に短くなり、プレーのクオリティもますます落ちていくことだろう。
 
 W杯を平凡な大会にしてはならない。逆に「4年に1回しか来ない、特別で聖なる大会」という性格を、しっかりと維持すべきである。そしておそらく、結論もこの方向になるだろう。とち狂った今回の案が、日の目を見ることはないと思われる。

 そして、この隔年開催をやめる方向に譲歩することと引き換えにすれば、自分の腹案であるクラブW杯を押し付けやすくなる、とインファンティーノは目論んでいるのだ。
 
 よって、ムッシュー・ヴェンゲルよ、理性を取り戻したまえ。

 あなたが懸命に守ろうとしていた価値観を思い出し、あなたの理解を超える利益合戦の「おもちゃ」に使われるようなことは、やめてほしい!

文●レミー・ラコンブ text by Remy LACOMBE
訳●結城麻里 translation by Marie YUUKI

■Remy LACOMBE(レミー・ラコンブ)
著者プロフィール/1959年11月8日、フランス東部アルザス地方出身。スポーツ日刊紙『レキップ』でサッカー担当として活躍後、1995年より欧州随一の権威を誇る専門誌『フランス・フットボール』に異動し、旺盛な取材活動を展開。現在は編集長を務める。

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