なぜメッシはバルサを退団しなければいけなかったのか? その背景に迫るーー。

カテゴリ:メガクラブ

リカルド・セティオン

2021年08月08日

さっさと移籍を決めれば、サポーターは怒るだろう

 ラ・リーガはこの水曜日、CVCキャプタルパートナーズという投資ファンドと契約を結んだ。今後ラ・リーガのイメージを使った事業やスポンサー探し、IT戦略、放映権事業などを共に行なっていくという。CVCはそのために30億ユーロをラ・リーガに投資し、そのうちの90%の27億ユーロはラ・リーガが所属するチームで分配するということだ。

 ただしラ・リーガとCVCは合意したものの、各クラブチームはまだこれにサインしていない。そしてレアル・マドリーとバルセロナがこれに対し、ノーを突き付けたのだ。

「クラブチーム側に十分な説明がないままラ・リーガが勝手に先走った。我々はこんな曖昧な話には乗らない」

 また契約期間が今後50年というのも「あまりに長く馬鹿げている」と拒絶している。それに対しラ・リーガのハビエル・テベス会長の自身のTwitterでバルセロナのジョアン・ラポルタ会長を名指しで、非難している。まさに両社は戦闘態勢だ。メッシ関連の通告をわざと遅らせたのも、意趣返しの一つと思われる。
 
 話が少しそれてしまったが、なにより気になるのはメッシの行先だろう。これに対しては、様々はうわさが飛びかっているが、まだはっきりしたものは何もない。マンチェスター・シティのジョゼップ・グアルディオラ監督は「ジャック・グリーリッシュを獲得したためメッシを獲得する気はない」と言ったというが、それも今後変わる可能性はある。

 パリ・サンジェルマンのオーナーでありカタール首長のアル・タニ氏が「交渉は終わった」と発表し、あたかもメッシの行先はパリSGのように言われているが、友人のバルセロナ番の記者によると、メッシはいまだショックを隠せずバルセロナの家に引きこもったままだという。即座に気持ちを切り替えて交渉の席につけるかは分からない。

 それに何より「バルサがダメなら次のチーム」とさっさと移籍を決めれば、彼をこれまで愛し続けたサポーターたちは傷つき、怒るだろう。

 急ぐ必要はない。移籍市場は8月31にまで開いている。ゆっくり行き先を吟味することができる。パリSGやマンチェスター・シティの他にも、マイアミのデイビッド・ベッカムも彼にラブコールを送っているし、彼がサッカーを始めたアルゼンチンのニューウェルズもダメもとでオファーを出している。

まずありえないがひそかにマドリーが打診しているという話もきく。しかし――私にはもう一つ可能性が高いと思っているチームがある。それは他でもないバルセロナだ。
 
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