力負けする相手ではなかったからこそ、迅速に番狂わせの芽を潰す策を講じるべきだった
日本は準決勝を考えれば、90分間で決着をつけたい試合だった。当然ベンチも、そのために先手を打った方が、リスクも疲労も少なかったはずだ。フォーメーションを変更してニュージーランドは勢いと自信を増していた。流れを引き戻すには、無難な変更ではなく、もっと相手ゴール近くに危険な刃を突きつける必要があった。例えば林は単独で相手CBからボールを奪えていたし、GKも脅かしていた。Jリーグでそれを最も頻繁に成功し、ゴールに繋げているのは前田大然だし、三笘薫ももっと早く使っていれば守備網を切り裂く可能性も高まったはずだ。さらに言えば、後半の早いタイミングで流れを引き戻しリードしていれば、終了間際の冨安健洋の無用なファウル(警告)も防げたかもしれない。
もちろん客観的に力負けする相手ではなかった。だからこそ迅速に番狂わせの芽を潰す策を講じるべきだった。PK戦というルーレットにも勝因と必然性はあったが、危険な賭けだったことは間違いない。
「油断するな、引き締めていけ」と叱咤するのは簡単だ。それをしっかりと表現できるような施策で後押しするのが、監督の役割である。おそらくスペイン戦は、十全の対策を施し素晴らしいパフォーマンスを見せてくれるに違いない。しかしさらにそれを結果に繋げるためには、先にゲームを動かし優位に進めていくための果敢な采配が要る。
文●加部 究(スポーツライター)
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