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【徹底考察】南ア、メキシコ、フランス。日本がグループステージを突破するための戦略は?

カテゴリ:日本代表

河治良幸

2021年07月20日

7.25メキシコ戦ーー互いに左サイドのドリブラーの出来が命運を握る

独特のリズムで、縦にも中にも自在に仕掛けられる三笘。持ち前の突破力で好機を演出したい。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

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 グループステージ第2戦であたるメキシコは、チームの完成度で言えばフランスを大きく上回ると考えられる。何しろ守護神のギジェルモ・オチョアを含めるオーバーエイジ以外、3月に行なわれた北中米カリブ海予選からメンバーがほぼ不動なのだ。

 しかも大半の選手がU-17、U-20など下の年代から一緒に活動してきている。スタメン候補の選手たちはもちろん、仮に初戦のフランス戦から数人を変更してきても、連係面の穴はあまり期待できない。

 おそらく90分の中でボールを握れる時間帯、握られる時間帯がほぼフィフティ・フィフティになると想定される。その中で遠藤航や田中碧を起点としたショートカウンターから、2列目の流動的なコンビネーションでメキシコの狭いスペースを破っていけるか。ボランチのカルロス・ロドリゲスとホセ・ホアキン・エスキベルをうまく食い付かせながら、センターバックの手前に潜り込みたい。

 キーマンは三笘薫だ。ACL後の右太ももの張りにより、本番前最後の強化試合のスペイン戦を欠場した三笘は、南アフリカ戦で仮に出ても限定的だろう。南アフリカ戦は左サイドハーフを相馬勇紀か三好康児が担い、先発でなかったほうが交代で投入されることも考えられる。そうなった場合、三笘に関してポジティブに見るなら、メキシコ側には直近の試合であまりスカウティングされない状態でピッチに立てる。

“Wトップ下”的な関係になる久保と堂安とは異なり、三笘は単独でボールを持って力を発揮する。メキシコの右サイドバックはブラディミル・ロローニャか。対人能力は高いが、独特のリズムで縦にも中にも自在に仕掛けられる三笘のようなタイプには慣れていないはず。

 特長的には勝負所での途中投入も効果的だが、攻守両面で高い強度を出せる相馬も中2日で日程が続くと厳しくなるので、コンディションが回復していれば三笘が頭から出る形も十分に想定される。
 
 メキシコはやはりオーバーエイジの守護神オチョアの存在が厄介で、乗ってくると普通に1試合で何度もビッグセーブを披露してくる。攻撃面では安定したビルドアップも厄介だが、2列目の左にはディエゴ・ライネスという個の打開力に優れるサイドアタッカーがおり、ドリブルの切れ味は年齢制限の無いA代表の基準で見てもかなりハイレベルにある。

 ある意味、日本の三笘とメキシコのライネスという左サイドのドリブラーで、より活躍したほうがチームを勝利に導けると言っても過言ではない。

 ただ、メキシコはそうした個人のタレント力以上に、安定したゲーム運びをしながら一瞬の隙を突いてくる抜け目なさがある。オーバーエイジの3人を含めて状況に応じた攻め方、守り方が共有されること、中途半端なところでのミスや試合が切れた直後のリスタートなどで隙を与えないことも大事になる。
 
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