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スペイン戦は4-4-2の最高のエクササイズに。東京五輪本番で必須なのは守備のメリハリだ!

カテゴリ:日本代表

清水英斗

2021年07月18日

後半は守備のコンセンサスが無かったように感じる

町田ら後半から出場した選手たちもクロスへの対抗力は高い。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

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 前半はオーバーエイジ+冨安健洋を中心に、安定した守備を見せた。だが、気になるのは選手が代わった後だ。堂安と遠藤航がベンチに下がった後、後半は中盤4枚の連動性が落ちた。特に66分、上田綺世を入れたタイミングで前田大然が右サイドハーフに回ったが、守備のコンセンサスが無かったように感じる。

 特にサイド、自陣深い位置での守備が気になる。2対2の状況で何を優先して防ぐのかが、明確ではない。前田も三好康児も何となく人に釣られ、裏を取られた。いや、前田の場合は、あまり良くないポジショニングから、スピードでごまかして防いだが、本来はそこで対応を整理するべきだった。

 一番危険なのは、ポケット(ニアゾーン)を突かれることなので、一つの方針としては、サイドの2人が「門」を閉じるようにお互いの立ち位置を取り、スルーパスのコースを消す。必然、サイドへのアプローチは遅れるが、大外からのクロスは捨てる。少なくとも、スペインにはこの対応で良いだろう。日本のCBは吉田麻也と冨安、後半に出場した町田浩樹や瀬古歩夢も含め、クロスへの対抗力は高い。だから、遠めのクロスは捨てる判断も可能だ。
 
 そうやって対応を整理すれば、「これはやらせても構わない」と、選択肢を絞ることができる。その分、優先して防ぎたい状況(この試合ではスルーパス)に注力すれば、守備の連動に方向性ができる。フワフワと何もかもに対応すれば、全部やられてしまうので、どうメリハリを付けるか。コンセンサスが必須だ。

 特に両サイドハーフの動きは重要。左サイドで出場したダイナモ、相馬勇紀も後半はさすがにバテたようだが、東京五輪本番は5人の交代が可能なので、体力的には目処が立つ。しかし、交代した選手との守備のコンセンサスが無ければ、むしろリスクは増してしまう。誰が入ってもできるように、整理したいところだ。

 前田に関しては、これらの守備面だけでなく、1トップで起用したときのスピードの生かし方も今ひとつだった。林大地がスタメンに有力な活躍を見せる一方で、スコア状況によって前田をどう起用するか。これは本大会の鍵を握ると思う。前田に関しては手応えがあったような、無かったような、正直心もとないが、大会中に向上できれば面白くなる。

取材・文●清水英斗(サッカーライター)

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