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【識者コラム】日本の流れに持ってきた時間帯での先制点。“再戦”した時は成長した姿を示せるか

カテゴリ:連載・コラム

河治良幸

2021年07月18日

堂安は「もっと動かせる自信があった」と確かな手応え

後半のスタートから一気に7人替え。多くの選手たちがスペインの強度を経験できたことは確かな収穫だ。写真:JMPA代表撮影

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 ゴールを決めた堂安はスペインの巧さについて「ワンタッチパスでも、たぶん彼らは味方がどこにいるか見てない。“そこにいる”ってサッカーを分かってる。見てなくても出せばいるだろう、敵が来ないだろうというサッカーの巧さ、賢さ、サッカーの知識の多さでやられるシーンが多かった」と認める。ただ苦しい時間をしのぎ、さらに自分たちの時間帯を作ることができた。

「前半の出来にはネガティブになっていない。点を取った後もボールを動かせたし、そのままのメンバーで行けば、もっと動かせる自信があった」

 そう堂安は振り返るが、森保一監督は目先の勝利より、過密日程で決勝まで6試合を戦うこと、さらに5人交代できるレギュレーションを想定して、より多くの選手たちに金メダル候補の筆頭との呼び声もあるスペインとの実戦を体感させることを優先した。後半はオーバーエイジ3人と、冨安、堂安、林、谷晃生を一気に下げて、橋岡大樹、瀬古歩夢、町田浩樹、田中碧、三好康児、前田大然、大迫敬介を投入した。

 一方のスペインも大量のメンバーを入れ替えたが、ペドリや同点ゴールを決めたソレールなど、スタメンとほぼ遜色ない面子で、ゴールに向かう強度をむしろ上げてきた。日本は4-4-2の3ラインではプレッシャーをかけられず、ほぼ6バックで対応せざるを得ない時間が続いた。

 後半に入った前田、さらに怪我から復帰した上田綺世がカウンターから得点しそうなシーンはあったが、吉田が指摘するように4-5-1にして、耐えるにしても攻撃に転じたときに、よりボールをつなげる状況を作る方法もあったかもしれない。
 
 それでも多くの選手たちがスペインの強度を経験できたことは確かな収穫だ。オーバーエイジが全ていなくなるような事態は考えたくもないが、冨安を含めて主力の誰かを欠く試合、また過密日程での体力面も加味した5人交代を想定すると、有意義な試合となったことは間違いない。それはスペイン側にも言えるはず。

 日本は22日の南アフリカ戦から25日のメキシコ戦、28日のフランス戦と続くが、願わくばメダルをかけた準決勝以降の試合でスペインと再戦したときに、成長した姿を示してくれることを期待する。

取材・文●河治良幸

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