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「なんなんですかね、彼は」。恩師も想像できなかった冨安健洋の成長曲線【東京五輪メンバーのルーツ探訪】

カテゴリ:Jリーグ

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2021年07月16日

福岡U-15に入団する前から「プロへの道」が見えていた

日本代表でも今や重要な戦力に。吉田麻也とのCBコンビで、メダルが期待される東京五輪でもゴール前に強固な壁を築きたい。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

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 藤崎たちのそうした指導のおかげで、冨安はすくすくと成長していく。普通、選手のキャリアを辿るとそれなりに大きなエピソードはあるものだ。しかし、「タケは例外」と藤崎はいう。

「劇的な何かがあったわけではないんですよね。だから、タケとのエピソードを訊かれるといつも答に困ります(笑)」

 常に淡々と自分のプレーに集中して、良いプレーをしても、逆にミスをしても、感情は表に出さない。伸ばすべき長所、改善すべき短所を自己分析してスケールアップできるよう努める。そうした地味な作業を文字通り淡々とこなす姿が、藤崎の脳裏には焼き付いている。

「失敗しても次の試合で修正する子でしたね。U-17ワールドカップのアジア予選の韓国戦(14年9月14日)で、タケが相手にぶち抜かれたシーンがあったんですよ。そこでも『なぜそうなったか』を考え、以降、より判断を意識してプレーし始めた印象があります」

 誰かに何かを言われずとも課題に取り組める。藤崎のコメントを拝借すれば「タケはまったく手がかからない子」だった。

「ジュニアユースの頃から誰よりも早く練習に来て、『先に皆の分も準備しておきます』と言う子でしたからね。自主練して最後までいれば『あとは僕が全部片づけます』と。正直、怒った記憶がほぼありません。『もっと言葉にしてリーダーシップを取っていいよ』とタケに言ったことはありますが、彼が黙っていてもチームメイトが『タケがやっているんだからやろうよ』となる。背中で引っ張るタイプでした」
 
 くそ真面目。冨安の性格をひと言で表現するなら、そうなるだろう。

「根が素直なんですよ。コーチに指摘されたらまずやってみる。だからといって、『やってますよ』とアピールするわけではないんです。本当に淡々と、そんな感じです」

 おそらく冨安には福岡U-15に入団した当初、いや、それ以前から「プロへの道」が見えていた。続けてこう語ってくれた藤崎の証言からもそれは感じ取れる。

「中学3年で参加したトップチームのキャンプで浮かれるわけでも、物怖じするわけでもなく、普通にプレーしていました。『俺はここでやる』と明確な意思を持っていたからでしょう。僕としては、このタイミングでキャンプに参加させて良かったと思いました」
 
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