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J複数クラブが注目する流経大柏のエースが待望の爆発! プレミア再開初戦で2G1Aの背景にあった原点回帰

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2021年07月02日

「これからプレミア、インターハイ、選手権に向けて自分と向き合いたい」

プレミアEASTでは一時得点から遠ざかったが、再開初戦で大活躍を見せた。写真:安藤隆人

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 迎えたインターハイ予選。川畑は言葉通りチームの勝利のためにチャンスメイクからフィニッシュワークまで顔を出し、存在感を見せた。ゴールは準決勝の1点のみで、6-0と大勝した決勝では再三のチャンスが来るも決めきれなかった。だが、それでも彼にはプレミアの時のような焦りや悲壮感は感じられなかった。

「代表権を取るという最低限の目標は達成したので、これからプレミア、インターハイ、選手権に向けて自分と向き合いたい」

 そして迎えた横浜FCユース戦。トップ下で出場をした彼は、積極的にボールに絡んでチームのためにリズムを作り出すプレーを披露した。PKでプレミア5試合ぶりのゴールを決めると、「PKだけで終わるのが嫌だった」と流れの中でのゴールを貪欲に狙いつつ、冷静に戦況を把握することだけは忘れなかった。

 大川の退場で10人になった直後、チームで話し合って右サイドハーフの小林恭太を右サイドバックに下げ、自身は左サイドハーフに回った。
「数的不利なので僕はボールを前に運ぶこと、簡単に失わない、フィニッシュで終わり切ることを意識しました」
 
 そしてエースは、試合の流れを劇的に変えるプレーを見せる。自陣深くのスローインからのこぼれを拾うと、「首を振った瞬間、飛び込んできているのが見えた」と冷静にシャペウでプレスに来た相手を交わすと、そのままドリブルを開始。相手ペナルティエリア深くまで一気にドリブルで持ち込むと、左CKを獲得した。

 このワンプレーで相手の反撃ムードを逸らすと、直後の79分に前述した通り川畑がとどめを刺す。右からの小林のクロスを豪快に突き刺し、さらに締めの4点目は90分、左サイドでボールを受けて、寄せてきたDF2人を一気に抜き去り、GKを引き寄せてからラストパス。完璧な崩しだった。

「ここからがスタート。この2ゴールを無駄にしないように、もっと自分らしくプレーします」

 待ちに待ったエースの爆発。複数のJクラブが獲得に動く川畑は、プレミア上位進出と、8月のインターハイ本戦に向けて、初心を胸に走り出した。

取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
 
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