• トップ
  • ニュース一覧
  • 三笘薫、田中碧が抜けてもチーム力は落ちない!?――アナリスト的視点で見た川崎の強さとは

三笘薫、田中碧が抜けてもチーム力は落ちない!?――アナリスト的視点で見た川崎の強さとは

カテゴリ:Jリーグ

サッカーダイジェストWeb編集部

2021年06月23日

2021年型の攻撃のメカニズム。1試合3点以上取るために4-3-3へ

川崎はスルーパスを狙いつつも、敵陣ゴール前へより速く迫るサッカーを見せている。写真:徳原隆元

画像を見る

 では、今シーズンの川崎のメカニズムについてお話ししましょう。

 川崎は昨季から4-3-3に着手しました。中盤をダブルボランチから3センターにして中盤の形を変えた。一方で、この2シーズンに関して言うと、川崎は自陣からゆっくり繋ぐというより、より速く敵陣に入ろうというスタンスを取っています。

 鬼木監督は「1試合3点以上」というコンセプトを掲げていますが、自陣でゆっくり回していても、それを実現するのは難しい。かといって、これまでのように中盤からスルーパスをバンバン狙ってばかりでも単発的な攻撃になりかねない。したがって、後方と中盤では相変わらずしっかりボールを握るということは継続して4-3-3に移行している。

 話は前後しますが、4-4-2であればサイドハーフがどれだけ高い位置を取れるか、あるいは仕掛けられるかが攻撃性を高める重要なポイントになり、そのうえでいかにトップへクロスやスルーパスを通せるかという狙いがあったと思います。ただし、サイドバックにボールが入った時などは下がってサポートするとか、位置を下げることも当然やらなければいけません。
 
 ただ、4-3-3ではトップの数は減りますが、家長昭博選手や三笘薫選手、遠野大弥選手などキープ力や突破力のある選手をはじめからウインガーとして高いポジションに配置できる。しかもサイドバックのサポートも中盤の3人の誰かができるのであれば、ウインガーは下がる必要もありません。3トップという形にしてなるべく速く敵陣に行きたい、効率よく相手に圧力をかけたいというところを目指しているのが分かります。

 そのうえで言えるのは、川崎の攻撃はシステムありきだということ。なぜなら、三笘選手や家長選手がずっと先発を務めているわけでもなく、彼らがベンチスタートでも形が変わっているわけでもない。チームとしてのメカニズムをしっかり理解したうえで、そこから変化することは自由で、例えば家長選手が中盤に下りることもあるし、ウイングに小林悠選手が配置されて、ストライカーの特性を生かした斜めに入っていく動きなどもある。

 なので、もちろんシステムはありきですが、そこに配置された選手は自分の特長を活かしていい。必ずしも三笘選手や家長選手らを活かそうとしたシステム変更ではないと考えます。どちらかと言えば、「1試合3点以上取る」というところから逆算し、どんどんボックスの中にボールを入れていきたい。そこに人数を掛けようとしたときに4-4-2よりもチャレンジでき、より攻撃的にいけるということで採用していると考えられます。

 
【関連記事】
J複数クラブも注目した逸材が家長昭博の後継者に? 王者・川崎に入団内定した興國高の左利きアタッカーはいかなる選手か
旗手怜央が語った川崎への感謝。五輪メンバー入りへ転機になったSB起用とライバル・三笘薫の存在
【五輪代表エピソード】「正直、『逃げた』部分もあります」三笘薫はなぜ筑波大経由でのプロ入りを選んだのか?
【J1前半戦ベスト11 Vol.1】三笘薫は魅せる選手として今や別格! 同じく充実の境地にあるのは…
「日本のトップタレント」田中碧のデュッセルドルフ移籍の噂に現地紙も反応! “期待の存在”と高評価

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 王国の誇りを胸に
    4月10日発売
    サッカー王国復活へ
    清水エスパルス
    3年ぶりのJ1で異彩を放つ
    オレンジ戦士たちの真髄
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 特別企画
    5月1日発売
    プレミアリーグ
    スター★100人物語
    絆、ルーツ、感動秘話など
    百人百通りのドラマがここに!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ