遠藤航、鎌田大地、伊東純也、鈴木優磨…リオ五輪世代がいま欧州で輝きを放つワケ

カテゴリ:海外日本人

西部謙司

2021年05月14日

成功した次のステップをどう踏むか?リオ五輪世代にとってはまさに一発勝負だ

 リオ五輪世代で先行してブレイクした南野拓実、中島翔哉は、それぞれリバプール、FCポルトという高みに到達したものの、そこで活躍のチャンスを生かせずにチームを変えている。これもよくあることで、ブレイクした次の段階のハードルはさらに高くなる。マンチェスター・ユナイテッドに移籍した香川真司、ACミランの本田圭佑もそこではブレイクできなかった。

 ビッグクラブからオファーがあれば断る理由はまずない。ただ、そこで失敗すると年齢的に再チャレンジの機会はなくなる場合がほとんどなので、成功した次のステップをどう踏むかはかなり悩ましいところではある。リオ五輪世代については、次のステップはまさに一発勝負だ。個人的にはプレー機会を得られそうなクラブを選んでほしいが、こればかりは本人の意思であり運に左右されるところは否めない。
 
 鎌田大地、遠藤航はブンデスリーガ、鈴木優磨、鈴木武蔵、伊東純也はベルギー。過去の状況を見ても、この2つのリーグは日本人選手が比較的成功しやすい。ベルギーは早くから外国籍選手を受け入れてきた流れがある。ドイツに関しても馴染みやすい環境があるのだろう。テクニカルなタイプが多い日本人にはスペインやポルトガルが合っているように思われるが、逆にそこでは埋没してしまいがちだ。あの中村俊輔でさえ、エスパニョールで「ロンド」をやると下手な部類だったと話していた。人種偏見が比較的薄く、日本人選手の特徴とリーグが求める人材の相性がよい、バイエルン・ミュンヘン以外のクラブにそれほど格差がない、そうした環境がおそらく日本人選手と合っているのではないか。

文●西部謙司(スポーツライター)

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