伸びしろは十分! コンディションを戻してプロ内定を勝ち取れるか
グループリーグ初戦の矢板中央戦、第2戦の鹿島アントラーズユース戦、第3戦の佐賀東戦は出場しなかったが、第4戦の大分トリニータU-18戦でついに出番がやってきた。
「僕の長所のひとつがパス。第一優先は最前線の選手につなぐことを考えていて、(茂木秀人)イファインや佐竹祥太の動き出しを見て、ディフェンスラインの裏に落とすパスや、足下につけるパスを狙います。そのコースが切られていたら、中に入ってくる両サイドハーフにパスを出したり、ボランチが前向きに受けられるパスを出して、相手の前への矢印を折るパスを意識しています」
この言葉通り、彼が繰り出す縦パスやサイドチェンジは面白いように繋がった。両膝はテーピングで固められており、裏への対応はまだ万全ではない様子だったが、鋭い出足でボールを奪っては、すでに出しどころを把握した上で、素早く正確な縦パスを打ち込んだり、逆サイドに蹴ると見せかけて同サイドの選手にミドルパスを打ち込んだりと、彼のパスの精度は非常に高くて効果的だった。試合は1-2で敗れたが、攻撃の起点となるパスは大きなインパクトを残した。
それ以降はスタメン出場を果たすも、チームは東福岡とドロー決着した以外は全敗と結果を出せなかった。チームにとっても、彼にとってもほろ苦い大会になったが、前方向にパスを蹴り分けられる股関節の可動域の広さと両足のキック精度、視野の広さに加え、CBに必要な高さと後方でオーラを放つ彼の存在は、視察に来ていたJクラブのスカウトの目には止まったのではないだろうか。
「これからも積極的なプレーをしていきたいと思いますし、コンディションも整えて、もっといい状態でプレーを見てもらえるようにしたいと思います」
伸びしろは十分。ポテンシャルを見せつけたからこそ、万全の状態に戻して、さらに躍動をする姿を見てみたい。彼を見ることができただけでも、「ここに取材をしにきた価値があった」と思えるほど、これからが楽しみなCBなのだから。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
「僕の長所のひとつがパス。第一優先は最前線の選手につなぐことを考えていて、(茂木秀人)イファインや佐竹祥太の動き出しを見て、ディフェンスラインの裏に落とすパスや、足下につけるパスを狙います。そのコースが切られていたら、中に入ってくる両サイドハーフにパスを出したり、ボランチが前向きに受けられるパスを出して、相手の前への矢印を折るパスを意識しています」
この言葉通り、彼が繰り出す縦パスやサイドチェンジは面白いように繋がった。両膝はテーピングで固められており、裏への対応はまだ万全ではない様子だったが、鋭い出足でボールを奪っては、すでに出しどころを把握した上で、素早く正確な縦パスを打ち込んだり、逆サイドに蹴ると見せかけて同サイドの選手にミドルパスを打ち込んだりと、彼のパスの精度は非常に高くて効果的だった。試合は1-2で敗れたが、攻撃の起点となるパスは大きなインパクトを残した。
それ以降はスタメン出場を果たすも、チームは東福岡とドロー決着した以外は全敗と結果を出せなかった。チームにとっても、彼にとってもほろ苦い大会になったが、前方向にパスを蹴り分けられる股関節の可動域の広さと両足のキック精度、視野の広さに加え、CBに必要な高さと後方でオーラを放つ彼の存在は、視察に来ていたJクラブのスカウトの目には止まったのではないだろうか。
「これからも積極的なプレーをしていきたいと思いますし、コンディションも整えて、もっといい状態でプレーを見てもらえるようにしたいと思います」
伸びしろは十分。ポテンシャルを見せつけたからこそ、万全の状態に戻して、さらに躍動をする姿を見てみたい。彼を見ることができただけでも、「ここに取材をしにきた価値があった」と思えるほど、これからが楽しみなCBなのだから。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)