「中学生の時は完全に『お客さん』だったので、一刻も早く敬介くんと正式なチームメイトとしてプレーしたい」
波多野が言う『明確な目標』とは、現在トップチームの守護神であり、U-24日本代表の守護神でもある大迫敬介だ。波多野と大迫の年齢差は4。ユースでは被ってはいないが、波多野が中1の冬に半年間だけ一緒にプレーしたことがある。彼の実家はユースが練習する吉田サッカー公園から近く、逆にジュニアユースの練習場は遠かったこともあり、この期間だけ特別にユースの練習に参加をしたのだった。
「特別に参加させてもらったのですが、当時高2だった敬介くんの放つオーラがものすごくて衝撃を受けたんです。キャッチング、シュートストップが正確で、クロスも最高到達点で処理することができる。キックの精度も含めて、基本技術が高いからこそ、試合の中でビッグセーブが生まれるんだと思いました。その基礎技術も普段の練習から一切手を抜かないで、一つひとつ積み重ねるようにやっていて、毎日の練習に対して常にエネルギッシュな姿勢で臨んでいる。それでいて気配りも凄くて、僕に対しても『いい機会だから思い切ってやりなよ』と声をかけてくれた。もうずっと敬介くんを見ていたし、『敬介くんのようになりたい』と思っていた。普段の僕の練習に対する向き合い方を変えてくれたし、今もトップチームだけじゃなく、日本代表でも活躍をしていて、変わらずの憧れの存在であり、目標となっています」
大迫のように高2でユースの守護神になれなかったが、常に自分にベクトルを向け、基礎練習から貪欲な姿勢で取り組んできた。そうしてコツコツと力を磨いてきたからこそ、最終学年を迎えるシーズンの前哨戦となるサニックス杯で背番号1を託され、今大会の躍動へと繋がっている。
「中学生の時は完全に『お客さん』だったので、一刻も早く敬介くんと正式なチームメイトとしてプレーしたいです。そのためにはもっともっと努力をしないといけないことは分かっています。敬介くんはどんどんステージが上がって行っても、一切臆することなく、むしろより積極的にチャレンジしていく姿勢を見せている。僕が消極的になったり、現状に満足をしたらどんどん置いていかれてしまうと思っています」
そう話す彼の目は輝いていた。その瞳には中学時代からずっと刺激を与えてくれる大迫の背中が常に映し出されている。いつかライバルとして認めてもらえる日を夢見て――。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
「特別に参加させてもらったのですが、当時高2だった敬介くんの放つオーラがものすごくて衝撃を受けたんです。キャッチング、シュートストップが正確で、クロスも最高到達点で処理することができる。キックの精度も含めて、基本技術が高いからこそ、試合の中でビッグセーブが生まれるんだと思いました。その基礎技術も普段の練習から一切手を抜かないで、一つひとつ積み重ねるようにやっていて、毎日の練習に対して常にエネルギッシュな姿勢で臨んでいる。それでいて気配りも凄くて、僕に対しても『いい機会だから思い切ってやりなよ』と声をかけてくれた。もうずっと敬介くんを見ていたし、『敬介くんのようになりたい』と思っていた。普段の僕の練習に対する向き合い方を変えてくれたし、今もトップチームだけじゃなく、日本代表でも活躍をしていて、変わらずの憧れの存在であり、目標となっています」
大迫のように高2でユースの守護神になれなかったが、常に自分にベクトルを向け、基礎練習から貪欲な姿勢で取り組んできた。そうしてコツコツと力を磨いてきたからこそ、最終学年を迎えるシーズンの前哨戦となるサニックス杯で背番号1を託され、今大会の躍動へと繋がっている。
「中学生の時は完全に『お客さん』だったので、一刻も早く敬介くんと正式なチームメイトとしてプレーしたいです。そのためにはもっともっと努力をしないといけないことは分かっています。敬介くんはどんどんステージが上がって行っても、一切臆することなく、むしろより積極的にチャレンジしていく姿勢を見せている。僕が消極的になったり、現状に満足をしたらどんどん置いていかれてしまうと思っています」
そう話す彼の目は輝いていた。その瞳には中学時代からずっと刺激を与えてくれる大迫の背中が常に映し出されている。いつかライバルとして認めてもらえる日を夢見て――。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)