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「ロングスローからは点が入らない」青森山田・黒田監督の“意外な発言”の裏側に感じた名将の矜持【選手権】

カテゴリ:高校・ユース・その他

江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)

2021年01月16日

「青森山田のロングスロー対策は十分にやってきた」という敵を上回る

ロングスローで脚光を浴びた右SBの内田はキックの精度も格別だった。(C)SOCCER DIGEST

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「ロングスローから点が入らない」という言葉から感じたのは、細部にこだわり、雪国でこつこつと常勝軍団を作り上げてきた名将の“矜持”だ。

 ひとつは、「ロングスローで簡単に点を取られるようなチームは作っていない」ということ。もうひとつは「相手の対策を上回る工夫をしているからこそ、ロングスローから点を取れる」ということだ。

 実際、矢板中央をここ4年で3度のベスト4に導いた高橋健二監督は、「準々決勝から準決勝までの3日間で青森山田のロングスロー対策は十分にやってきたが、相手がそれを上回った」とこぼしていた。

 黒田監督がもうひとつ強調していたのは、「青森山田は何でもできるチーム」という点だ。たしかにロングスローをはじめとするセットプレーでの強さが際立つものの、今大会は両サイドアタッカーとSBが連係したサイドアタックも秀逸で、次々にチャンスを創出していた。

“強肩”が脚光を浴びた右SBの内田は、“足”でのクロスも、2列目の選手をスペースに走らせる気の利いたパスも絶品だった。精鋭揃いの「北の横綱」では、当然ながらロングスローだけでメンバー入りできるほど甘くはない。

 3年連続で臨んだ決勝で敗れ、3度目の悲願達成は叶わなかったとはいえ、勝負を決めたのはPK戦だ。2-1と逆転してから、守備を固めて逃げ切る策を採る選択肢もあったが、相手を仕留めに3点目を狙いにいった。

 少なくともその姿勢は、アンチフットボールとは程遠かった。

取材・文●江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)

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