歴史に残る大熱戦で幕を閉じた第99回高校選手権。コロナ禍の大会でそれぞれが抱えた想い

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2021年01月13日

「締めくくりにふさわしい試合をしないといけない使命があったと思う」

帝京長岡の川上は山梨学院から2ゴール。敗れはしたが、強烈なインパクトを残した。写真:徳原隆元

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 しかし、本大会を見ると、決勝の山梨学院vs青森山田に代表されるように、ハイレベルな戦いが多かった。「予選から本戦までチームが劇的に伸びた。全国に入ってからも試合をこなすごとに良くなった。県予選とは本当に別のチームになった」と語るのは、2年連続ベスト4入りをした帝京長岡の古沢徹監督。

 負けたら終わりの一発勝負のトーナメントを予選で経験し、かつ「絶対に負けてはいけない県予選のサッカーから、全国でより上に行くためにベースを上げるサッカーに意識が切り替わった」(帝京長岡キャプテン川上航立)ことで、全国で勝つという目標が明確になり、チームの成長スピードが一気に向上したのも理由のひとつだった。

 誰もが苦しんだ2020年。「こうして全ての日程が終了できたのも、関係各所の人たちの努力のおかげ。だからこそ、我々は決勝でその締めくくりにふさわしい試合をしないといけない使命があったと思います」と優勝した山梨学院の長谷川大監督が語ったように、青森山田とのファイナルは、1点を争う激しい攻防戦が延長戦まで続き、最終的にはPK戦で決着がついたが、歴史に残る大熱戦だった。

 この大会は99回の歴史の中でも記録にも、記憶にも残る大会となったことは間違いない。それは全て、関係者、スタッフ、選手たちの努力の賜物であることも間違い無いだろう。全ての人たちに感謝の気持ちを込めて、今大会の総括を締めたい。

取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)

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