• トップ
  • ニュース一覧
  • 「やっぱりジェフが、千葉が好きだから」現役最後の試合は号泣とともに…増嶋竜也が引退を決意するまで

「やっぱりジェフが、千葉が好きだから」現役最後の試合は号泣とともに…増嶋竜也が引退を決意するまで

カテゴリ:Jリーグ

加茂郁実

2020年12月21日

「若手選手の成長が日々うれしかった」増嶋がジェフに残したもの

増嶋がクラブに残した思いや信念は若手選手を通じて生き続ける。写真:滝川敏之

画像を見る

 鳥海晃司、新井一耀、岡野洵、本村武揚などの若手選手は、増嶋のプレーと姿勢を見て成長を遂げてきた。とくに、鳥海の成長は著しい。

 増嶋はことあるごとに、「ジェフの若手選手たちはいい素材ばかり。それをもっと伸ばしてほしいし、自分が教えられることは伝えたい」と、話してきた。全体練習後に若手と一緒にヘディングトレーニングに励んだ。その理由をこう語る。

「今のサッカーは、ポゼッションが重要となっているけれど、それはヘディングなど、守備の部分がしっかりと基礎としてあってこそ。その部分をおろそかにしてはいけないと思う。だから、そこは若手に伝えていきたい」
 
 鳥海は今季途中から、熊谷アンドリューが不在の試合ではゲームキャプテンを任され、チームを引っ張ってきた。ユン・ジョンファン監督も、「成長した選手の一人」と名前を挙げるほど存在感を増し、責任感も生まれてきた。その理由のひとつは増嶋の存在だと鳥海は話す。

「マスさんには本当にいろいろなことを教わってきた。どんな質問にも丁寧に答えてくれたし、練習にも付き合ってくれた。試合終盤にマスさんがディフェンスラインに入るだけでいい意味で安心できたし、守備の安定感が増した。ボクもそういった選手に成長しなければいけないし、どんどん吸収していきたい」

 その鳥海は、最終戦の試合終盤から号泣。途中交代でピッチを去る際には、しっかりと増嶋と抱き合った。今、自分があるのは増嶋のおかげだという気持ちが強かったに違いない。増嶋も、「試合中にトリが泣いていた。あの顔を見たら、最後は自分も涙を流しながらプレーした」と、試合後の会見で明かした。

 増嶋はピッチを去るが、その思いや信念は若手選手を通じて生き続けるだろう。

 これまでのサッカー人生に悔いはない。

取材・文●加茂郁実(フリーライター)

【PHOTO】ジェフユナイテッド千葉の増嶋竜也、佐藤寿人、田坂祐介の引退セレモニーを写真で振り返る
【関連記事】
「まだ、辞められません」DF増嶋竜也が千葉と契約満了。現役続行の意思を示す「サッカーがしたい」
【セルジオ越後】「降格なし」で本当に良かったのか? 号泣する鹿島の選手や相模原の昇格ドラマに感じたのは…
<2020ベストヒット!>「間違いかと思った…」「あれが全てを変えた」トッティ、中田英寿との“伝説の交代劇”を語る!
【2020年の日本人選手ベスト11 vol.1】Jで別格の輝きを見せた三笘だが、舞台の質を考えればMVPは…
「お断りをさせて頂いてます」香川真司が古巣C大阪への復帰を否定! 欧州に残留し“数週間”で新天地を探す意向

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト ガンナーズを一大特集!
    5月2日発売
    プレミア制覇なるか!?
    進化の最終フェーズへ
    アーセナル
    最強化計画
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ