新型コロナウイルスの感染拡大によって練習参加ができず、一時はプロ入りの夢も諦めかけた。だが、夏のフェスティバルで飛躍のきっかけを掴む。
「大津、鹿児島城西、日章学園、長崎総科大附などと対戦して、身体が大きなDFに当たり負けせず、良いパフォーマンスができた」
全国レベルのDFと互角に渡り合ってアピールに成功。福島からのオファーを勝ち取り、自らの足でプロ入りの道を切り開いた。
今まで積み上げてきた成果を全国舞台で発揮するためにも、決勝に懸ける思いは強い。キャプテンとしてこれ以上チームに迷惑は掛けられないし、エースとしての責務を果たす義務がある。
「チームの勝利を優先した上で自分が決めて、決勝は勝つ。『この程度のレベルの選手がプロに行くのか』とは思われたくない」
仲間に導いてもらった決勝の舞台。自らのゴールでチームに最高の恩返しをしてみせる。
取材・文●松尾祐希（フリーライター）
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