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昨季J1リーガーも社員に!? ‟リアル“南葛SCが推進する一石三鳥メソッドの運営強化とは――

カテゴリ:特集

伊藤 亮

2020年09月14日

仕事を通して狙うは収益増加と人間教育

インタビューに応じてくれた岩本GM。Jリーグ参戦に向けたクラブの展望について語った。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 選手社員3人の主な仕事はクラブの仕事に加え、岩本GMの本業である株式会社TSUBASAの仕事=『キャプテン翼』のライツ事業。この事業は南葛SCが2019年1月に株式会社化された際に、既に定款に組み込んでいた。そして2020年、満を持して始めた新たな試み。しかし、いきなり新型コロナウイルスの感染拡大によって、仕事は在宅勤務になった。

「経験もないのに在宅勤務しても、1円も稼げるわけがありません。なので自粛期間中はとにかくインプットすることを勧めました。佐々木はファイナンシャルプランナーの試験を受けるという希望があったので、資金を援助して本格的に勉強をスタートしてもらいました。それから、自粛期間をきっかけに、社員にはKindleの読み放題サービスを含めて本を読む環境を整えたのですが、アウトプットとして興味のある本を自分で選び、感想文を送ってもらいました。各々が送ってくる中、目を引いたのが楠神で。読書数も多かったのですが、選ぶ本もいい線を突いているし、感想もセンスがいい。ビジネスの才能もあるんだと驚かされました」

 社員には収益を上げて南葛SCを支えてほしい。しかし、岩本GMが選手を社員登用したのには、それよりも「人間教育」の側面が強いかもしれない。実際にビジネスを行なうことでこれまでとは違う視点を持ち、学ぶ。それが人間的な幅を広げることにつながる。

「自粛期間の間でプラスがあったとするならば、スタッフも含めてチームの全員にSNSをやってもらったことです。結果、これまでよりSNS上で南葛SCの露出が格段に増えたこともプラスですが、選手が持っているパワーや価値観の大きさが可視化されたことの方が大きくて。選手によってはSNSを始めてあっという間に2000人以上のフォロワーがついたりします。そうすることでスポンサーさんが喜ぶ。さらに、選手自身が誰に教えられずともスポンサーさんが喜ぶ見せ方を実践したりする。実際に行動することで、みんな学んだり気づいたりしていくんですよね」

 社会人チームの南葛SCはプロ集団ではない。であれば、プロ集団にはできないやり方で選手たちをケアし、組織強化も実現する。これが岩本GMの手腕だ。
 
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