昨季J1リーガーも社員に!? ‟リアル“南葛SCが推進する一石三鳥メソッドの運営強化とは――

カテゴリ:特集

伊藤 亮

2020年09月14日

昨季清水に所属した楠神順平をはじめ、3人の選手を南葛SCの社員として採用

今季開幕前に清水から移籍した楠神。現在は南葛SCの社員としても活動している。写真:塚本凜平

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 今年2月に「Jリーグ百年構想クラブ」として承認された南葛SC。「東京23区からのJリーグ入り」を目指し、日々奔走しているのが岩本義弘GMだ。

 Jリーグ加盟への要件を満たすべく、スタジアム建設やクラブ周辺の環境整備を進める一方で、現在の南葛SCの運営にも様々な手を加えている。特徴的なのは、ひとつの施策に二重、三重の意味を組み込んでいることだ。

 Jクラブに比べ潤沢な資金に恵まれているわけでもなく、多くのスタッフがいるわけでもない。では、限られたなかでいかに最大限の効果を上げるか――。

 岩本GMインタビュー第2回は対内施策について。縛りがあるからこそ知恵が発揮される。現在地点から未来を見据える南葛SCの取り組みとは――。

――◆――◆――

 岩本義弘GMは、自分が南葛SCのなかで責任ある立場になった時から、クラブにとってした方がいいことをノートに書き留めるようになったという。

「To Doリストじゃないですけど、短期~長期で必要なことを洗い出して、定期的に書き留めるようにしています」

「結局、一番難しいこと(スタジアム建設)を実現したら後はついてくると思っています」とは言うものの、微に入り細を穿ち、様々な取り組みを行なっている。

 対外的な施策ではなく、対内的な施策は外からは見えづらい。だが、ここから「組織」としての具体的な強化が見えてくる。強化といってもサッカー面の強化の方ではない。運営面の強化の方だ。

「テスト的ではありますが、今年から3人の選手を株式会社南葛SCの社員にしました。佐々木竜太と石井謙伍、そして楠神順平の3人です」

 3人ともJ1でプレー経験のある選手たちだ。彼らを初めて選手社員に採用したのには理由がある。
「今後はもっと選手を社員にしていきたいと考えています。ただ、最初の人間が上手くいくかどうかでその後に影響するので、ビジネスの素養がある3人をまず採用しました。佐々木は鹿島などでプロとしてプレーした後、サッカービジネスの会社で営業マンとして高い能力を発揮していた実績があります。石井も札幌などでプロとしてプレーした後は、フリーランスのような形でキッズシッターの仕事をしていたのですが、サポーターたちからも愛されて人柄もよく営業向きでした」

最初はこの2人の予定だったが、昨シーズンまでJ1の清水でプレーし、今年から南葛SCにやってきた楠神が自ら社員になりたいと申し出てきた。

「J1からカテゴリを6つも落として来るだけでもすごいことです。そして実際チームに来て知ったのですが、能力が高いことはもちろんですが、ものすごく真面目。J1のプライドが邪魔をせず、チームの誰よりもサッカーに対して真摯に努力する姿に驚かされました。そんな彼には、純粋にプロとしてプレーするという選択肢と株式会社南葛SCの社員として働きながらプレーするという2つの選択を提案したんですが、彼自ら南葛SCの社員を選択したんです」
 

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