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【安永聡太郎】久保建英はなぜ中断明けから“王様”になれたのか?「中田英寿以来かもしれない」

カテゴリ:連載・コラム

木之下潤

2020年08月05日

コロナ中断明けは一人だけ2シーズン目を迎えたようなプレーぶり

中断明けはマドリーやアトレティコといった強豪相手にインパクトを残した。(C) Getty Images

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 時系列で話すと、チームメイトの多くが彼の実力を認め始め、いろいろと試せる段階になってきたのが新型コロナウイルス感染拡大による中断前あたりから。コンスタントに試合に出始めてベティス戦(25節)とエイバル戦(27節)でゴールを取り、ようやく上昇気流に乗りかけてきたところで中断になった。個人的には「この中断がどんな意味を持つのか」と思っていて、再開後の楽しみの一つだった。

 中断後、久保は一人だけ2シーズン目を迎えたようなプレーぶりだった。

 1年目の経験を持って「さぁ2シーズン目だ」みたいな雰囲気をひとりだけ出していた。他のチームを見渡しても、彼ほどガラッとチーム内で立ち位置が変化した選手はいない。そのくらいチームの間合いも、テンポもすべて握っていた。

 チームメイトはボールを持ったとき、明らかに久保を見ながらプレーしていたからね。

 彼にボールを預けることで「どんなポジティブなことがあるのか」を中断期間中に証明できたんだろうね。戦術的にもチームとしてそんな追い込んだトレーニングできたわけではないだろうし、中断前の2ゴールあたりから、周りの選手たちも久保にボールを預けてプレーすることで「自分がよく見える」というポジティブ要素を認めざるを得なかったのだと思う。
 
 きっと中断期間中に残留に向けた必要なピースとして信頼度が増し、だからこそ再開後のプレーが「まるで2シーズン目」のように映ったのだと感じている。チームが困ったときに「とりあえず久保を見よう」という流れができていて、完全に中心としてピッチに存在していてビックリした。

 言葉が話せるのは久保の強みだけど、当然パフォーマンスがあってのより深いコミュニケーションだからね。特にスペインの選手は納得しなければボールは預けないし、それだけ彼の攻撃に対するプレービジョンに共感したのだと想像ができる。

 久保といいコンビネーションを見せたら、彼が移籍したときにセットで自分もステップアップできる可能性がある。スペインの選手は現金だから、チームとして戦いながらもそうした個人としてもアピールも頭にあったかもしれない。
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