極度の拙攻でダービー完敗──。ガンバ大阪が抱える“難問”に最適解はあるのか

カテゴリ:Jリーグ

川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)

2020年07月05日

「ガンバイズム」を突き詰めるべきはいま

ゲーム終盤に宇佐美はボランチに配備された。依存度はさらに高まっていくか。写真:田中研治

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 ガンバは対戦相手の長所を消すところからゲームプランを練る。まずは組織的な守備ありきで、攻撃はどうしても即興性に依拠する側面が大きかった。

 しかしそれでは3ポイントは積み重ねていけない。今季は一歩踏み込んで高い位置でボールを奪うアクションスタイルを標榜しつつ、コンパクトなラインを維持して決定的なショートカウンターからゴールを奪うイメージを共有している。2月の開幕戦、横浜F・マリノス戦ではその一端を披露して快勝を収めたが、現時点ではまだ諸刃の剣と言わざるをえない。

 理想とするボール回しができず、54分で交代した遠藤は「攻撃はあまりスムーズに試合を運べなかった。やっぱり攻撃に特化した選手が多いチームなので、そこは改善しないといけない」と課題を口にした。本質を突いた、なんとも示唆的なコメントである。

 両ウイングバックの小野瀬康介と藤春廣輝の活動量は申し分なく、倉田と矢島のコンディションも悪くないように見えた。ベンチもパトリック、渡邉千真、小野裕二と人材が豊富だ。守備ラインをグッと押し上げ、宇佐美を敵陣深くの高い位置に据え置くなかで連携を磨けるか。攻撃面で自由度の高まる4-4-2を導入できればと思うが、宮本監督はなかなかゴーサインを出せないでいる。

 宇佐美は「1対1でチャレンジする、ドリブルで勝負する場面が少ない。個のトライのところをもっと意識しないといけないと思います。ただボールをつなぐ、サイドからクロスを上げるだけじゃなくて」とも話した。

 
 セレッソ戦でもそうだったように、守備の大崩れは考えにくい。ハードワークと献身の意識は、指揮官が口酸っぱく繰り返し伝え、選手たちに刷り込んできた武器だ。ならば中位から脱するためには攻撃のバージョンアップを図るほかない。娯楽性に富んだ破壊的な攻撃サッカー、「ガンバイズム」を突き詰めるべきはいまである。

 3年目のツネ政権、もっとも真価が問われるところだ。

取材・文●川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)

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