不良債権化するケースが多い中で…。
つまり、インテルにとってイカルディは、クラブ、チーム、そしてサポーターから見放された完全なる「厄介者」でしかなかったわけだ。普通、こうしたコンフリクトを抱えた選手は足元を見られて市場価値が下がり、不良債権化するケースが少なくない。
そんなストライカーをコロナ禍の最中で5000万ユーロ+ボーナス700万ユーロで売り切り(もちろんイカルディがパリSGで結果を残したからでもあるが)、さらに実績十分のセリエAに復帰してライバルチームを手助けしないように追加条項で最大限の予防線を張る――。実に素晴らしいディールだった。
そんなストライカーをコロナ禍の最中で5000万ユーロ+ボーナス700万ユーロで売り切り(もちろんイカルディがパリSGで結果を残したからでもあるが)、さらに実績十分のセリエAに復帰してライバルチームを手助けしないように追加条項で最大限の予防線を張る――。実に素晴らしいディールだった。
2018年12月からCEOを務めるジュゼッペ・マロッタ(元ユベントスCEO)、SDのピエロ・アウジリオという強化部門は、実に見事な手腕を発揮したと言っていい。とくにユベントスで数々の経験を積んできたマロッタCEOは、これまでのインテルの首脳陣と違ってワンダ・ナラとも毅然とした態度で接し、見事に大きな収益に繋げた。
移籍市場、そしてチーム構築においては、「買い」と同じくらい「売り」が大切だ。マロッタCEO&アウジリオSDの二人三脚が機能するインテルは、今夏のメルカートでも上手く立ち回るに違いない。例えばラウタロ・マルティネスは、バルセロナと売却交渉中だとアウジリオSDがすでに公に認めており、違約金(1億1100万ユーロ)の満額支払いか人的補填を含めるのか、その行方が大いに注目される。
文●白鳥大知(ワールドサッカーダイジェスト編集部)
移籍市場、そしてチーム構築においては、「買い」と同じくらい「売り」が大切だ。マロッタCEO&アウジリオSDの二人三脚が機能するインテルは、今夏のメルカートでも上手く立ち回るに違いない。例えばラウタロ・マルティネスは、バルセロナと売却交渉中だとアウジリオSDがすでに公に認めており、違約金(1億1100万ユーロ)の満額支払いか人的補填を含めるのか、その行方が大いに注目される。
文●白鳥大知(ワールドサッカーダイジェスト編集部)