33歳となった今の職は――
07年にガーナ代表でのプレーを選択し、10年の南アフリカW杯ではセルビア戦とオーストラリア戦に出場。世界の檜舞台にも立つなど、特別な才能を備えていたのは確かだ。しかし、短気な性格と素行の悪さ、そしてかつて自身も「後悔している」と振り返ったロシアへの移籍の失敗などが重なり、ティエリ・アンリにも例えられた才能は萎んでいった。
それでも33歳になった本人は現在、第二の人生を楽しんでいるようだ。
かねてから『Blow』の名で覆面ラッパーとして活動し、今年1月には自身の正体、そして初のミックステープをリリースしたことを公表。ちなみに「吹き飛ばした」、「台無しにした」などの意味を持つ『Blow』という名は、「華やかな生活によって、すべてのカネを使い果たした」ことに由来するという。
「俺が育った地域には、『フットボールをしていれば未来がある』なんて言ってくれるロナルド・デブールのような大人はいなかった」
それでも33歳になった本人は現在、第二の人生を楽しんでいるようだ。
かねてから『Blow』の名で覆面ラッパーとして活動し、今年1月には自身の正体、そして初のミックステープをリリースしたことを公表。ちなみに「吹き飛ばした」、「台無しにした」などの意味を持つ『Blow』という名は、「華やかな生活によって、すべてのカネを使い果たした」ことに由来するという。
「俺が育った地域には、『フットボールをしていれば未来がある』なんて言ってくれるロナルド・デブールのような大人はいなかった」
1月、デジタルメディア『VICE』のオランダ版にそう語ったオウス= アベイエはさらに続ける。
「だから、俺が最初に目指した人間は、そんな地域でカネを生み出している奴らだった。彼らのド派手な車に憧れたな。結果的に違う道( フットボール)を選択したけど、俺は自分の故郷を誇りに思っている。そして、故郷の人々に誇ってもらえるような存在になりたい。フットボーラーだった自分も、現在のアーティストとしての自分も」
文●井川洋一
※『ワールドサッカーダイジェスト』2020年4月16日号より転載
「だから、俺が最初に目指した人間は、そんな地域でカネを生み出している奴らだった。彼らのド派手な車に憧れたな。結果的に違う道( フットボール)を選択したけど、俺は自分の故郷を誇りに思っている。そして、故郷の人々に誇ってもらえるような存在になりたい。フットボーラーだった自分も、現在のアーティストとしての自分も」
文●井川洋一
※『ワールドサッカーダイジェスト』2020年4月16日号より転載