富山一に1失点こそしたが、そこから藤原と声を掛け合って守備陣を引き締めたことで、これ以上崩れることはなかった。
次なる相手は個の技術が高く、次から次へと湧き出てくる多彩な攻撃を仕掛けてくる昌平。昨年度のインターハイで苦渋を舐めさせられた相手とあって、より箱崎と藤原の統率力は重要になってくる。しかも試合会場は箱崎の出身地でもある神奈川県の等々力陸上競技場だ。
「神奈川で試合が出来るということで、自分としてもプレーを見せて恩返しする舞台だと思っています。僕もチームもまだまだ成長できると思うので、もっと成長して決勝でより強い青森山田を披露できるようにしたいです」
最後まで真摯にハキハキとした受け答えをしてくれた。実直なそのパーソナリティーを持っているからこそ、MVPの栄誉を謙虚さと自覚に変えて、自身の成長につなげようとしている。まずは5日の準々決勝で、これまでお世話になった人たちの前でその意思をプレーで示す。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
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