【天皇杯決勝|戦評】神戸が鹿島相手にほぼ完璧な試合運び。なにより感動を覚えたのは…

カテゴリ:Jリーグ

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2020年01月01日

チームに抜群の安定感を与えたという点で…

山口の守備がとにかく光った。この試合のMVPと言っていいかもしれない。写真:サッカーダイジェスト

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 劣勢の鹿島は後半の頭に左サイドの白崎に代えて土居聖真を投入。さらに53分には右サイドの名古を下げて山本脩斗をピッチに送り込んだ。流れが完全に神戸に傾いているだけに、この交代策は妥当に感じられた。

 点を取るしかない鹿島はシステムも変えた。ブエノ、犬飼、町田の3バックにして、右ワイドに永木、左ワイドに山本を配置。ボランチはレオ・シルバと三竿、シャドーが土居とセルジーニョ、CFが伊藤で、3-4-2-1の神戸にミラーゲームを挑む形になった。

 ここからしばらく攻め込んだのは鹿島。前半の不出来とは打って変わり、パスがつながるようになってサイドからいくつかチャンスを作り出した。

 攻める鹿島、守る神戸。55分過ぎからの攻防が、この試合の大きなターニングポイントになった。見逃せなかったのは神戸の落ち着きだろう。細かいミスはあったものの、要所を締める守備で相手の攻撃を防ぎ切る。なかでも光ったのは山口だ。57分に見事なシュートブロックでピンチを凌いだプレーには、なにより感動を覚えた。
 
 攻め込まれた神戸だが、決してチームのバランスが悪かったわけではない。その点で交代を急がなかったトルステン・フィンク監督の采配は評価できた。

 攻められた時間帯があったとはいえ、結果は2-0。神戸の試合運びはほぼ完璧だったと言えるだろう。チームに抜群の安定感をもたらしたという点で、ボランチの山口をマン・オブ・ザ・マッチに選びたい。78分に土居と並走する形でがっつりとボールを奪ったディフェンスといい、このMFに助けられたシーンは実に多かった。

 神戸と言えばイニエスタのプレーに目が行きがちだが、その周辺でイニエスタを支える山口の献身を改めて評価したい。

取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
 
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