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【連載・東京2020】立田悠悟/中編「劣等感を抱いていた中高時代。それでも這い上がれた理由」

カテゴリ:日本代表

前島芳雄

2020年01月06日

「ただひたすら、自分の出来ることをやろう」

伝統のクラブで育ってきた立田。中学時代には長身ならではの悩みが。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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――それは、すごい。フィジカル的には追い込めなかったのでは?
「それでも、持久力をつけることはできますから、とにかく走り込みをずっとやっていましたね。夏に遠征に行った時には、1日2試合あると全然走れなくてよく怒られていましたし。ジュニアユースで3年間お世話になった岩下(潤)監督から試合中に『悠悟、腕振れ!』って指示されたのは、すごく覚えています。腕を振って走れって。あれは強烈でした。もう、サッカーのプレーとはまったく関係ない部分ですよ。それくらい自分はサッカー以前の部分でやるべきことがあった。上手い選手との差があったわけですよ。すごく悔しかったけど、仕方ないと思っていた自分もいて……」

――思うように身体が動かなくて、練習も休まないといけないこともあって、ストレスは相当なものだったでしょう?
「そうですね。(他の選手に)追いつかないといけないのにって気持ちもありましたし……。中3の頃にも試合には出させてもらってましたが、自分の特徴はなんだったのか、今振り返っても自分でもよく覚えてないです」

――当時はどんなことを考えてプレーしていたんですか?
「小学校ではFWをやることが多くて、中1の頃はボランチをやったりもしましたが、中2、中3あたりで本格的にセンターバックをやるようになっていたんですよ。でも、僕のできることといったら、ヘディングとかロングフィードとか、声を出すとか、そのくらい。できることが本当に少なかった。だから、ただひたすら、自分の出来ることをやろうって」
 
――でも、その数少ないできることは、今は持ち味になっていますね。
「そこはユースに上がる前に岩下監督からも言われたんです。これからどうやって上を目指していくか考えたほうがいい、自分のできることをやっていくことが大事だと。それは今も肝に銘じているし、続けているつもりです」

――普段の印象と違ってサッカーになると、ものすごく負けん気が強くなるところも印象的です。そうした性格はいつ頃培われた?
「元々負けず嫌いではありました。小学校の頃から試合に入ると熱くなっていましたよ。小学校でFWをやったときに、3人ぐらいにマークをつかれて、僕は何もできなくて、悔しくて半べそかきながら相手に砂を投げつけたことがあります(笑)。当然、試合後には監督にこっぴどく叱られましたね。それからはもちろん、そんなことはしてないですが、それくらい負けず嫌いだったし、その想いは年々強くなってますね」

――それをプロのピッチでもしっかりと表現してますね。
「まあ……でも僕はメンタルが強くないので、たまに気持ちが表情に出ちゃうんですよね。だからたまには泣いたり(苦笑)。ただ、そういう気持ちがないと次はないし、負けん気があること自体は良いことだと思っています」
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