“行け行けムード”に身を任せていれば…
もちろん、当時と状況は異なるし、そもそも横浜は2得点しており、実質は2点差の敗戦で、懸念材料に挙げるには根拠が乏しいとも言える。それでも――横浜はFC東京を相手に4失点した経験があり、FC東京は横浜から4ゴールを奪った実績があることを考えると、たとえばFC東京が4-0のスコアで勝っても、別段不思議な話ではない。
0-3で負けてもOK、というスタンスでFC東京との一戦に臨めば、痛い目に遭うだろう。最悪負けても優勝できるという「有利な状況」も、場合によっては不利に働く可能性をはらんでいる。
後半の途中で3点のビハインドを背負ったとする。リードしているFC東京からすれば、あと1点を取るだけ。やるべきことはひとつで、チームとして迷いなく戦えるだろう。一方、この点差でも優勝できる横浜からすれば、これ以上失点しないように守りを固めるのか、自慢の攻撃力で1点を返して少しでも楽な展開に持ち込むのか、ピッチ上の判断にブレが生じてもおかしくはない。
0-3で負けてもOK、というスタンスでFC東京との一戦に臨めば、痛い目に遭うだろう。最悪負けても優勝できるという「有利な状況」も、場合によっては不利に働く可能性をはらんでいる。
後半の途中で3点のビハインドを背負ったとする。リードしているFC東京からすれば、あと1点を取るだけ。やるべきことはひとつで、チームとして迷いなく戦えるだろう。一方、この点差でも優勝できる横浜からすれば、これ以上失点しないように守りを固めるのか、自慢の攻撃力で1点を返して少しでも楽な展開に持ち込むのか、ピッチ上の判断にブレが生じてもおかしくはない。
そうしたシチュエーションで、どれだけチーム全体で意思を統一してゲームマネジメントできるか。バタついたまま、明確に方向性を示すことができなければ、大量失点での敗戦で、手中に収めていたはずのタイトルを逃すことになるかもしれない。
優勝は確実視されているかもしれないが、思わぬ落とし穴は必ずある。連覇中のディフェンディングチャンピオンに大勝して、“行け行けムード”に身を任せていれば、足をすくわれるだろう。すべての不安をできるだけ取り除くような準備をして、最終決戦に挑みたい。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
優勝は確実視されているかもしれないが、思わぬ落とし穴は必ずある。連覇中のディフェンディングチャンピオンに大勝して、“行け行けムード”に身を任せていれば、足をすくわれるだろう。すべての不安をできるだけ取り除くような準備をして、最終決戦に挑みたい。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)