【千葉】現役引退の佐藤勇人が託した想い。“背番号7”の誇りは受け継がれるか

カテゴリ:Jリーグ

石田達也

2019年11月25日

今後については「早く動きたい」と前向き

今季は双子の兄弟・佐藤寿人(写真中央)とともにプレー。多くのことを語り合ったという。(C)SOCCER DIGEST

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 10月16日に行なわれた引退会見では自身のキャリアを振り返り「後悔しかない」と語ったのが印象的だったが、「現役が終わる寂しさや競技者としての種火は消えていないはずだ」と筆者は勝手に思い、ピッチを去る寂しさについて訊いみた。

「寂しさはあります」という答えを期待していたが、「意外とありません(笑)。ゆっくり休もうとはなりませんし、クラブが変化をしなくていけません。時間は待ってくれないので早く動きたいですし、休まずに次に向けて行動をしたいと思っています」

 引退後もクラブ強化のためにフル稼働する。その決意は引退試合直前に奥さんにメールで伝えていたほどだ。

「自分は休むつもりはなく、ジェフのために働くからよろしくと伝えました(笑)」
 千葉の背番号7には、18年間、クラブのために戦い、泥臭く最後まで諦めない姿勢や誇りを積み重ねてきた佐藤の想いが詰まっている。だからこそ「ジェフで育ったアカデミーの選手に7番を付けて欲しい」という強い思いがある。

「アカデミーの選手が『自分が7番を付けたい』という声が上がっていたと聞きました。自分はオシムさんに会って『野心を持つ』という言葉を言われ続けたました。彼らにも野心を持って上を目指して欲しいですね」

 そして一人でも多くのアカデミー選手がトップチームに昇格をした時に「自分のキャリアが後悔から喜びに変わるかもしれません」と柔和な笑顔を見せた。

 彼のプライドは、自身の手によって受け継がれていくだろう。本人にとってもジェフを応援してきた人々にとっても新たな夢のスタートになるはずだ。

取材・文●石田達也
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