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「カリスマ」「パネンカ」「プライド」「CB」セルヒオ・ラモスの"凄み"を4つのキーワードで紐解く【現地発】

カテゴリ:連載・コラム

エル・パイス紙

2019年10月23日

クラブの過去50年間の歴史の中で最も重要なゴールを

先のノルウェー戦でスペイン代表の最多キャップを更新した。(C)Getty Images

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 私も長くフットボールを見続けてきたが、S・ラモスほど優越感を感じながらピッチ上で自分を表現する選手を目にしたことはほとんど記憶にない。それは間違いなく彼の長所の一つであるが、稀に欠点にもなる。そう、優越感に浸るあまり、能力を過信してしまうのだ。

 だから、超一流のCBと呼ばれる選手に相応しくない不用意なミスを時に犯す。彼のそうした過剰ともいえる自信は、ピッチ上での振る舞いを見れば一目で分かる。走り、飛び、ルーズボールを競り合い、パスを出す。全てのアクションに相手を威嚇し挑発するようなギラギラした闘志が漲っている。

 怪我の危険を顧みずに自らの身体を投げ出してピンチを救ったり、チームが危機に見舞われた際に、批判の矢面に立ち一身に受け止めたりするのもリーダーとしての強い自信と覚悟の表われだ。

 そうした勇猛果敢なプレーや類稀なるキャプテンシーだけではない。正確無比なフィードや局面を一気に打開するサイドチェンジ、自陣でも敵陣でも威力を発揮する打点の高いヘディング、FW顔負けの得点センス、そしてそれをビッグゲームや重要な場面で披露できる勝負強さ……。

 その一連のプレーは、激しさや勢いだけには留まらない確かなテクニックや状況判断力に裏打ちされており、年齢を重ねるごとに選手としての円熟味は確実に増している。
 
 デビューしてからしばらくは右SBとして活躍を見せたが、ピッチを広範囲に見渡せ、威圧感を存分に発揮できるCBへのコンバートは必然だったと言える。さらに既述したように守備力だけでなく、経験とともに得点センスや勝負強さに磨きをかけ、フットボール史の中でも屈指のヘディングシュータ―としての名声を高めていった。

 そして13―14シーズンのCL決勝のアトレティコ・マドリー戦で、彼はマドリディスモの伝説になった。クラブの過去50年間の歴史の中で最も重要なゴールをマーク。後半ロスタイム、1点ビハインドという絶体絶命の状況で同点弾をヘディングで叩き込み、マドリディスモの悲願だったラ・デシマ(10度目のCL制覇)に貢献したのだ。
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