もう失態が許されないネイマールに求められるのは…
フランス最大のスポーツ専門テレビ局『LA CHAINE L’EQUIPE』の午後に放送されている討論番組「L’EQUIPE D’ESTELLE」は、現地時間9月1日、ネイマールの残留についてどう考えるかを問う討論会を実施。出演した元パリSGのジェローム・アロンゾ氏は、「たしかに才能は文句なしだが、それ以外の点を思えば、クラブを愛する者としては残留を素直に喜べない」と正直に語った。
一方、サッカー専門誌『FRANCE FOOTBALL』記者のナビル・ジェリット氏は、「信じられない選手だ。2億2000万ユーロも支出させ、巨額の給料をもらって、怪我ばかりして、挙句にそのパリからもらった給料で移籍金を肩代わりしてバルサに行きたいと言うんだからね!」と皮肉っぽく論じた。
さらに翌2日には、同局で夕方に放送される討論番組「L’EQUIPE DU SOIR第一部」が、「ネイマールの謝罪は不可避か?」というテーマを提起。ふたたび議論が白熱した。
意見をぶつけ合ったのは、『L’EQUIPE』でパリSGの番記者を務めるダミアン・ドゥゴール氏と、同じく番記者経験があるエルベ・プノ氏だ。
一方、サッカー専門誌『FRANCE FOOTBALL』記者のナビル・ジェリット氏は、「信じられない選手だ。2億2000万ユーロも支出させ、巨額の給料をもらって、怪我ばかりして、挙句にそのパリからもらった給料で移籍金を肩代わりしてバルサに行きたいと言うんだからね!」と皮肉っぽく論じた。
さらに翌2日には、同局で夕方に放送される討論番組「L’EQUIPE DU SOIR第一部」が、「ネイマールの謝罪は不可避か?」というテーマを提起。ふたたび議論が白熱した。
意見をぶつけ合ったのは、『L’EQUIPE』でパリSGの番記者を務めるダミアン・ドゥゴール氏と、同じく番記者経験があるエルベ・プノ氏だ。
まず、ドゥゴール氏は、「出て行きたいという気持ちを裁くことはできないし、誰にでも職場を変える自由がある。だが、最大の思い出がバルサがパリを下したルモンタダ(大逆転)だと公然と言い放った点は、やはり謝罪すべき。でないとサポーターは許さないだろう」と分析。そのうえで、ひと言でも公式メッセージを発するべきだと主張した。
これに対してプノ氏は、「もうコミュニケーション効果の追求はやめたほうがいい。そもそも子どもっぽいから何を言い出すかも分からない。謝罪はピッチ上で示すべきだ。黙々と励んで、クラブを高みに引き上げるしかない」と反論。最終的に両者の議論は、視聴者投票の結果、54%の支持率を得たドゥゴール氏に軍配が上がった。
『L’EQUIPE』は、3日も「ネイマール、再征服をスタート」という見出しのついた小さな記事を掲載。ブラジル代表に合流したネイマールの様子を、米国マイアミの現地から報告したささやかな記事には、セレソンの英雄リベリーノのコメントも添えられていた。
「パリのサポーターたちはこの間のことを忘れないだろうが、許すこともできるだろう。今後どうなるかはネイマール次第だ。カギを握っているのは彼であり、状況をひっくり返せるのも彼なのだ」
何はともあれ、たしかなことは、ネイマールがピッチ上でもロッカールームでも私生活でも、もう失態は許されないということだ。
謙虚な姿勢でに練習に取り組み、ゴールとアシストで結果を残し、リオのカーニバルや妹の誕生日のために急な里帰りをすることもなく、遅刻もせず、悪態もつかず、暴力も振るわず、怪我もせず、リーグ・アンとチャンピオンズ・リーグの両方でクラブを高みに導き、対戦相手をリスペクトし、世界中の子どもたちの模範になること――。
キャリアの一大ターニングポイントを迎えているネイマールには、それしかないのだ。
文●結城麻里
text by Marie YUUKI