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「やる気も見えない」「まるで何もなかった!」イングランド戦のなでしこにフランスでは批判が集中。ただひとり、評価を高めたのは…【現地発】

カテゴリ:日本代表

結城麻里

2019年06月23日

唯一のポジティブな評価はGK山下に

批判の的となったなでしこにおいて、随所で好セーブを見せた山下杏也加はポジティブに映ったようだ。(C) Getty Images

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 ちなみに、この試合は夜の討論番組『L’EQUIPE DU SOIR』でも話題に上った。

 バルサ通で知られるエリック・ブラン氏(元ラグビー選手)は、「女子フットを今日初めて見たが、パスをよくつないでいてなかなかよかった。フィニッシュできないところだけが問題だが、個人的には好きになった」と、名こそ挙げなかったものの、日本を想定してポジティブ面を指摘した。

 だがこれを受けた『France Football』誌のナビル・ジェリット記者は、怒りを滲ませて興奮ぎみに「俺はハッキリ言ってやるぞ! 日本はラスト30メートルでいっさい何もできなかった! まるで何もなかったのだ!」と痛烈なパンチを返すという有様だった。

 批判的な空気が流れるなか、ポジティブな要素で日本が取り上げられたのは、キーパー問題だった。「ヤマシタ(山下杏也加)とイングランド代表GKカレン・バードスレーは女子GKをめぐる議論にピリオドを打ったか」のテーマで討論になったのだ。

 というのも、「フィールドでは心地よいプレーが見られるが、GKだけは目が当てられない」が、これまで女子フットボールの定評だったからだ。だがこの日は、山下の男子選手顔負けのスーパーセーブが何度も映し出され、日本の救いになった。

 翌20日付『L’EQUIPE』紙、も「日本のGKアヤカ・ヤマシタがビッグスケールのセーブを連発しなかったら、スコアはもっと重くなっていたかもしれない」と称賛した。一方、攻撃については「岩渕と菅澤が次々輝いたが、ゴールには至らなかった」と、前夜での討論番組でも取り上げられた”決定力不足”を、改めて突き付けた。

 対戦相手のイングランドについては、「8人もメンバーを変えて臨んだにもかかわらず、どちらかというとたやすく日本を打ち破った」、「人食い鬼アメリカに次いで、かつてなく本格的に優勝候補に浮上した」と勝利を分析。一方、日本については、「(日本の)監督も不安を隠していなかった」と結論づけている。

 つまり、日本はワールドカップの大舞台で期待を裏切ってしまった。厳しい視線が注がれている彼女たちが次に迎えるのは、決勝トーナメントのオランダ戦。果たしてなでしこは、ここから奮起し、形勢逆転できるだろうか。

文●結城麻里
text by Marie YUUKI
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