激戦区のシャドーに年長者として参戦。中島翔哉は「3-4-2-1」にフィットできるか

カテゴリ:日本代表

飯尾篤史

2019年06月17日

戦術理解度やタスクの把握においては、三好に一日の長が

 2戦目のエルサルバドル戦後にそう語ったのは、左ウイングバックに入った原口元気だ。浦和レッズ時代に、森保式の原型であるミシャ式、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督のもとで左シャドーを務めた原口は、その役割を十分理解していた。
 
 シャドーの立ち位置で重要なのは、相手SBとCBの中間ポジションに立つこと。SBが見るべきか、CBが見るべきか。そんな状況を作って相手を困らせ、自身の隣のレーンにいるウイングバックとセンターフォワードをプレーしやすくさせる。それが引いてはゴール前でのワンタッチのパス交換による崩しを可能にさせる――。
 
 チームメイトにメリットをもたらすようなポジションを取れれば、ウイングバックやセンターフォワードと連動した攻撃を生み出せるはずなのだ。
 
 おそらく、現在のチームで、そうしたことを最も理解しているのが、三好だろう。もともと中間ポジションでプレーすることを得意とするうえに、U−22日本代表で主軸を担い、昨季はミシャの元でプレーしたのだ。戦術理解度やタスクの把握において、一日の長があるのは明白だ。

 逆に、中島と同じように、足下でボールを受けてドリブルで仕掛けることを武器とする伊藤は、U-22日本代表(当時U-21)に初招集された昨年3月のパラグアイ遠征でシャドーを任され、「もともと中でボールを貰うプレーが課題なんですけど、動き方や立ち位置はもっと理解を深めないといけないと思っています」と、戸惑っていた。
 
 今回のコパ・アメリカでは、中島がチームにもたらす化学反応が期待されるが、実は中島がこのブラジル合宿で学ぶことも多いのではないか。
 
 中島がシャドーを自分のモノにできれば、9月からスタートするカタール・ワールドカップのアジア予選でこれほど心強いことはない。
 
取材・文●飯尾篤史(スポーツライター)
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