【小宮良之の日本サッカー兵法書】言行が一致しない監督は、選手からそっぽを向かれる

カテゴリ:連載・コラム

小宮良之

2019年06月08日

解任された監督がスタッフとして残るケースがあるが…。

リバプールをCL優勝に導いたクロップ監督(中央)は、まさにリーダーシップと求心力を持ち併せた名将だ。(C)Getty Images

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 例えばJリーグで、チームを率いていた監督が成績不振で解任、もしくは退任に追い込まれるとする。本来は、野に出て、捲土重来を期すべきだろう。

 しかし、その監督がクラブ幹部とのコネクションを使い、スタッフとして残るというケースがしばしばある。リーダーという立場でありながら、自らの責任を取らない。再び、監督としてポストが空くのを待って――。そんな監督の下、選手が号令に従うはずがない。
 
「責任感を持ってプレーしろ、なんて言うが、あいつはいつも安全圏にいるじゃないか!」

 選手は呆れ、その集団は力を出せなくなる。それは必然の流れと言える。選手はプロフェッショナルとして全力を出すのは義務だし、気持ちを奮い立たせ、ピッチに立つ。しかし、どこかで引っかかりを覚える。とりわけ、状況が悪くなったとき、迷いを感じ、その間隙を突かれ、総崩れとなる――。

 監督とは、その行動規範が問われるのだ。

文:小宮 良之

【著者プロフィール】
こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『選ばれし者への挑戦状 誇り高きフットボール奇論』、『FUTBOL TEATRO ラ・リーガ劇場』(いずれも東邦出版)など多数の書籍を出版。2018年3月には『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューを果たした。
 
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