来季プロ入りする大学サッカー界の"二枚看板"。三笘薫と旗手怜央の対照的な現状

カテゴリ:大学

小室功

2019年05月09日

開幕から5試合を終えた時点で、旗手自身がゴールを奪えずにいる

 1点を追う順天堂大は終盤に旗手を中心に攻勢に出るが、決め手を欠き、ついにゴールを奪えなかった。
 
「相手のシュートはペナルティエリア外が多かったし、ゴール近くのシュートに対してもしっかりコースに入って身体に当てていた。旗手君の“一発”が怖かったけれど、最後まで焦れずに守りきることができたのは成長の証」と、1-0の辛勝ながら勝点3を積み上げた筑波大の小井土監督は好感触を口にしている。
 
 “二枚看板”の激突は明暗がくっきりと分かれた。
 
 GW期間中、関東大学リーグは3節から5節までの3試合をそれぞれ消化。開幕から1勝1分けできていた筑波大は3連勝し、首位に立つ。
 
 かたや順天堂大は開幕2連勝しながら、ここにきてよもやの3連敗。深刻なのは3試合ノーゴールに終わっている点だ。その事実をエースの旗手が人一倍重く受け止めている様子がうかがえた。筑波大の試合直後、競技場の片隅に座り込み、うつむいたまま、しばらく動けずにいた。

 実は、開幕から5試合を終えた時点で、旗手自身がゴールを奪えずにいる。悔しさ、もどかしさ、不甲斐なさ。様々な感情が去来しているであろうことは想像に難くない。
 
「自分たちの立ち位置は自分たちの力が決める。このまま終わるわけにはいかない。そう思っているなら、日々のトレーニングのところからチャレンジしないと何も変わらない。(得点力不足は)旗手ひとりが責任を負うことではなく、チームみんなで力を合わせ、攻撃面での改善を図りたい」と、順天堂大の堀池監督は終始、厳しい表情を崩さなかった。
 
 いばらの道を歩む順天堂大が、いかに立ち直っていくのか。今季の関東大学リーグの関心事のひとつといってもいいだろう。
 
取材・文●小室功(オフィスプリマベーラ)
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