ゴールチャンスを作れず「カズさんに申し訳ないな」
松井が、チームメイトが、そしてホームの三ツ沢のスタジアム全体が、カズに点を取らせたい――という雰囲気に包まれていた(アウェーの岐阜サポーターも、岐阜が勝つならば、カズゴールもあり、というような雰囲気が声援から感じられた)。
しかし、カズゴールは持ち越しとなった。つまりJリーグ最年長ゴール記録だ。
「PKをもらいに行ったんですけれど、ダメでしたね。なかなか上がっていけず、カズさんに申し訳ないなと思いました。もうちょっとチャンスを作れれば……」
勝利に貢献できたからこそ、松井はそのようにカズに申し訳なさそうにしていた。何よりカズが点を決めてくれるはずだ、という確かな期待を抱いていた。
「練習試合でも紅白戦でも点を決めているし、最後の最後はその場所にいる。点を取ることは熟知しているので、本当にいつか点を取ってくれると思います」
試合終了直後、横浜FCの選手とスタッフが三ツ沢のピッチ上で円陣を組んで輪になり、タヴァレス監督が熱いメッセージを送り、全員で大きな掛け声をかけ合った。そのなかにカズと松井ももちろんいた。
しかし、カズゴールは持ち越しとなった。つまりJリーグ最年長ゴール記録だ。
「PKをもらいに行ったんですけれど、ダメでしたね。なかなか上がっていけず、カズさんに申し訳ないなと思いました。もうちょっとチャンスを作れれば……」
勝利に貢献できたからこそ、松井はそのようにカズに申し訳なさそうにしていた。何よりカズが点を決めてくれるはずだ、という確かな期待を抱いていた。
「練習試合でも紅白戦でも点を決めているし、最後の最後はその場所にいる。点を取ることは熟知しているので、本当にいつか点を取ってくれると思います」
試合終了直後、横浜FCの選手とスタッフが三ツ沢のピッチ上で円陣を組んで輪になり、タヴァレス監督が熱いメッセージを送り、全員で大きな掛け声をかけ合った。そのなかにカズと松井ももちろんいた。
52歳のカズが先発のピッチに立ち、チームは勝利を収めた。俺たちだってやってやるぞ、とすべてのチームメイトが気持ちを高ぶらせた。カズはすごいな、明日からまた頑張ってみるか、と多くの観客に希望を与えた。
そして、そんな多くの人の羨望の存在であるカズと、公式戦の同じピッチに立ってプレーできたという幸せ者の松井大輔もまた、「ここからですよ」と前を向いた。嬉しそうに、サッカー少年のような笑顔を浮かべた。
横浜FCは6節の3月30日、アウェーでツエーゲン金沢と対戦する。
取材・文:塚越 始
そして、そんな多くの人の羨望の存在であるカズと、公式戦の同じピッチに立ってプレーできたという幸せ者の松井大輔もまた、「ここからですよ」と前を向いた。嬉しそうに、サッカー少年のような笑顔を浮かべた。
横浜FCは6節の3月30日、アウェーでツエーゲン金沢と対戦する。
取材・文:塚越 始