なぜ昨季は好成績を残すことができたのか!?

日本時間9日4時30分にキックオフされるブレーメン戦の結果次第で、テデスコ監督の去就が決まるといわれている。全ての準備を終えた若き指揮官に待ち受けている運命とは!? (C) Getty Images
それだけに、監督交代は時間の問題と見られていた。だが、新しくSDに就任したヨッヘン・シュナイダーは、あと1試合はテデスコ体制でいくことを決断。「監督を代えることが、現状を改善するための解決策になるとは思えなかった」と、続投理由を説明している。
いずれにしても、首脳陣、監督、コーチ、スタッフ、選手が現状の深刻さを認識し、そのためにやるべきことを確認し合い、今できることに全力で臨むことが必要だ。
25節のブレーメン戦は、シーズン終盤戦の展開を左右する大事な一戦となる。だから、やれることは全てやる。
いずれにしても、首脳陣、監督、コーチ、スタッフ、選手が現状の深刻さを認識し、そのためにやるべきことを確認し合い、今できることに全力で臨むことが必要だ。
25節のブレーメン戦は、シーズン終盤戦の展開を左右する大事な一戦となる。だから、やれることは全てやる。
マインツ戦、デュッセルドルフ戦で着用したカラーではなく、グレーのユニホームを準備。またテデスコ監督は今週、ブレーメンの分析を綿密に行ない、主力選手と何度も話し合いを続けている。
そして、スタメンにはチームのために戦える選手、マッチプランを遂行できる選手を重用する意向だ。どれだけ個の力に秀でていても、チームにポジティブな作用をもたらさない選手は、チャンスをもらうこともできないだろう。
もう一度、思い出さなければならない。なぜ昨シーズン、シャルケは好成績を残すことができたのか。なぜ、ファンからの声援を受けることができたのか。
それは、自分の身体を投げ出し、ひとつの妥協も許さずに、1秒でも早く動き、1センチでも先に足を伸ばし、頭をフル回転させ、やるべきことを全員が理解をして、「シャルケのために」戦うという姿があったからではないか。だからこそ、ファンはアイデンティティーを100パーセント感じ取り、それがチームの勝利にも繋がっていた。
あらゆる騒音をシャットアウトし、あらゆる言い訳を封じ込め、90分間、ピッチで走り続けてみせる。まさにそれが今、シャルケには必要なのだ。
文:中野 吉之伴
【著者プロフィール】
なかの・きちのすけ/1977年7月27日生まれ。秋田県出身。武蔵大学人文学部欧米文化学科卒業後、育成層指導のエキスパートになるためにドイツへ。2009年7月にドイツ・サッカー協会公認A級ライセンス獲得(UEFA−Aレベル)。SCフライブルクU-15チームで研修を積み、2018-19シーズンからは元ブンデスリーガクラブのフライブルガーFCでU16監督を務める。「世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書」(カンゼン)、「ドイツの子どもは審判なしでサッカーをする」(ナツメ社)執筆。オフシーズンには一時帰国して「グラスルーツ指導者育成」「保護者や子供のサッカーとの向き合い方」「地域での相互ネットワーク構築」をテーマに、実際に現地に足を運んで様々な活動をしている。