理想のキャプテン像は見つかっていない
チームを率いて2年目となる長谷川健太監督も、今季の戦いに向けての「課題は得点力のアップ」と明言。堅守を維持(昨季の34失点はJ1リーグで2番目に優秀な成績)したうえで、総得点を昨季の「39」から「55」に伸ばすことがリーグ制覇への鍵になるという。それに同調する東だが、「サッカーにおいて得点力こそ一番難しい部分」と持論を述べている。
「それって一番難しい作業ですよね。近道はないし、やっぱり練習で感覚を磨いていくしかない。試合を意識した状態でどれだけ練習に臨めるか、そこが重要だと思います。シュート練習も何本蹴ったかというより、試合を想定してできたかが大事。昨季は自分のFKから1点も取れていないので、しっかりと実戦をイメージしながら蹴り込んでいます。集中してやらないと意味がありません」
「それって一番難しい作業ですよね。近道はないし、やっぱり練習で感覚を磨いていくしかない。試合を意識した状態でどれだけ練習に臨めるか、そこが重要だと思います。シュート練習も何本蹴ったかというより、試合を想定してできたかが大事。昨季は自分のFKから1点も取れていないので、しっかりと実戦をイメージしながら蹴り込んでいます。集中してやらないと意味がありません」
ふと、違和感を覚える。今から6年前、大宮からFC東京に移籍が決まったタイミングで東にインタビューした時、彼ははっきりとこう言った。「練習はあまり好きじゃありません」と。それが6年の時を経て変わったということか。東にそう問うと、興味深い回答が返ってきた。
「羽生(直剛)さんや石川(直宏)さんが引退するのを目の当たりにして、『やっぱり選手って引退するんだな』って、『ずっとプレーできるわけじゃないんだな』って現実を突きつけられた。いずれ僕も引退するわけですが、このままサッカー人生を終えたくないと思いました。何かしら結果を残したいし、そのためには練習だなって。スイッチが入りました。だから今は良いモチベーションを保てています。取り組み方は若い頃とは全然違いますよ」
そうしたスタンスでサッカーと真剣に向き合ったからだろうか、今季、長谷川監督から直々にキャプテンに指名されている。
「沖縄キャンプの時ですね。町田とのトレーニングマッチの前に、『キャプテンをやってもらいたい』と言っていただいたのは。正直、不安が先にきて、『俺で大丈夫?』という想いはありました。でも、僕はなによりチームを強くしたいので、そのためにキャプテンをやる意義は強く感じました」
新10番にして新キャプテン。ふたつの重責を担う今季の戦いを、東は「チャレンジ」と捉えている。
「選手なら、チャレンジしないとダメだと思います。10番、キャプテン──、それぐらいのプレッシャーがあったほうがいいなと。僕自身はすごく楽しみで、成長していきたいという気持ちが強いです。FC東京には偉大なリーダーがいないと言われていたので、自分がそうなりたいと改めて思うし、なれればチームは強くなると信じています」
“キャプテン東”はチームメイトの眼にどう映っているのか。プロ3年目でDFの岡崎慎にそれを問うと、面白い回答を得られた。「(昨季の主将だった)チャン・ヒョンス選手はキャプテンらしいキャプテン。声を出すし、いかにもという感じです。(一昨年のキャプテン)森重(真人)選手は背中で引っ張るタイプで、そのふたりに比べると東選手は周りに気を配れるタイプです」
では、東自身はどんなキャプテン像を描いているのか。
「実は見つかっていません。誰かを手本にするより、僕らしさを出せればいい。気を配りながらも時には厳しく言ったり、メリハリは必要ですよね。気付いたことはできればその場で解決したい。もちろん言い方やタイミングはありますが、問題をそのまま放置したくないです。一緒に戦う仲間なので話せば分かり合えるはずです」
「羽生(直剛)さんや石川(直宏)さんが引退するのを目の当たりにして、『やっぱり選手って引退するんだな』って、『ずっとプレーできるわけじゃないんだな』って現実を突きつけられた。いずれ僕も引退するわけですが、このままサッカー人生を終えたくないと思いました。何かしら結果を残したいし、そのためには練習だなって。スイッチが入りました。だから今は良いモチベーションを保てています。取り組み方は若い頃とは全然違いますよ」
そうしたスタンスでサッカーと真剣に向き合ったからだろうか、今季、長谷川監督から直々にキャプテンに指名されている。
「沖縄キャンプの時ですね。町田とのトレーニングマッチの前に、『キャプテンをやってもらいたい』と言っていただいたのは。正直、不安が先にきて、『俺で大丈夫?』という想いはありました。でも、僕はなによりチームを強くしたいので、そのためにキャプテンをやる意義は強く感じました」
新10番にして新キャプテン。ふたつの重責を担う今季の戦いを、東は「チャレンジ」と捉えている。
「選手なら、チャレンジしないとダメだと思います。10番、キャプテン──、それぐらいのプレッシャーがあったほうがいいなと。僕自身はすごく楽しみで、成長していきたいという気持ちが強いです。FC東京には偉大なリーダーがいないと言われていたので、自分がそうなりたいと改めて思うし、なれればチームは強くなると信じています」
“キャプテン東”はチームメイトの眼にどう映っているのか。プロ3年目でDFの岡崎慎にそれを問うと、面白い回答を得られた。「(昨季の主将だった)チャン・ヒョンス選手はキャプテンらしいキャプテン。声を出すし、いかにもという感じです。(一昨年のキャプテン)森重(真人)選手は背中で引っ張るタイプで、そのふたりに比べると東選手は周りに気を配れるタイプです」
では、東自身はどんなキャプテン像を描いているのか。
「実は見つかっていません。誰かを手本にするより、僕らしさを出せればいい。気を配りながらも時には厳しく言ったり、メリハリは必要ですよね。気付いたことはできればその場で解決したい。もちろん言い方やタイミングはありますが、問題をそのまま放置したくないです。一緒に戦う仲間なので話せば分かり合えるはずです」