【横浜】アタッキング・フットボールを支えるGK飯倉大樹の「動」から「静」への進化

カテゴリ:Jリーグ

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2019年03月03日

「より頭を使うようになると、また違った面白さがある」

今年の飯倉はワイルドなヒゲをたくわえている。「エデルソンより、アリソン・ベッカーを目指そうかな」。写真:滝川敏之

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 フィードひとつとっても、細心の注意を払う。
 
「俺がすぐにサイドに出すと、そのままの流れで相手が出てきて、ハメられることもある。だから、中にいるキー坊とかにあえて出す。それで相手を食いつかせれば、次にパスを受ける人の角度ができるたりするから」
 
 飯倉のフィードひとつで、ビルドアップがスムーズになり、ポゼッション率も高まる。ボールを出した後に、「あっちのほうが空いていたかな」と考え直すこともある。それはそれで集中力を保つことにつながっているのだろう。
 
「去年はハイラインの裏をカバーしたりとか、言うなれば『動』だった」
 
 就任2年目を迎えたアンジェ・ポステコグルー監督が目指すアタッキング・フットボールの下、昨季の飯倉は“11人目のフィールドプレーヤー”として、チームの助けになるよう、自身も試行錯誤を繰り返した。だが、今季は「俺のコーチングだけで守るというか。それは監督からも求められているし、声でもプレーに関与する。それは続けていきたいし、配給ももっと工夫したい」とプレースタイルは変わった。「動」から「静」へのシフトチェンジだ。
 
「昔、誰かが『サッカーは頭を使うスポーツだ』と言っていて、そんなことないだろ、とかちょっと思っていたんだけど(笑)、最近はやっぱり頭を使うんだって、改めて考えるようになった。これまではどちらかというと感覚に頼る部分が大きかったけど、より頭を使うようになると、また違った面白さがある」
 
 開幕2連勝と好調を維持する横浜を、最後尾から下支えする飯倉には、もうひとつの変化がある。今年はワイルドなヒゲをたくわえているが、その理由はこうだ。
 
「ヒゲ? 凄いでしょ。アリソン・ベッカー(リバプール/GK)ね(笑)。あるいはオタメンディ(マンチェスター・シティ/DF)。まあ、エデルソン(マンチェスター・シティ/GK)ほどの飛び道具は俺にはないから、エデルソンより、やっぱりアリソン・ベッカーを目指そうかな。ヒゲからね(笑)」
 
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
 
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