現時点で父を超えるキャリアを築く見込みは?
戦術的には、攻撃タスクの比重がより高い4-3-3のウイングから、比較的攻守のバランスが要求される4-2-3-1または4-4-2のサイドアタッカーまで、ワイドに開いた位置を起点とする攻撃的なポジションなら、どこでもこなす。
繊細なボールタッチを持つテクニカルなタイプというよりは、止める、蹴る、運ぶという基本的な技術の高さをベースとしながら、スピードやクイックネスというフィジカル能力の高さを活かしてプレーする。
最大の武器は、スピードを活かしたドリブル。“抜くドリブル”“運ぶドリブル”ともに、スペースがある状況では局面を打開する強力なツールとして機能する。
“抜くドリブル”は、トリッキーなタッチやフェイントでマーカーを出し抜くのではなく、スペースにボールを押し出し、鋭い初速で先手を取るタイプ。突破に結びつけるにはスペースを必要とするため、ゴールに近い密集地帯よりは、ワイドに開いたやや低めの位置を起点にする。
“運ぶドリブル”は、ワイドに開いたポジションで一旦後方に戻る動きを見せ、SBから縦パスを引き出してターン、オープンスペースを一気に持ち上がって前線にボールを供給するというのが得意パターンだ。
繊細なボールタッチを持つテクニカルなタイプというよりは、止める、蹴る、運ぶという基本的な技術の高さをベースとしながら、スピードやクイックネスというフィジカル能力の高さを活かしてプレーする。
最大の武器は、スピードを活かしたドリブル。“抜くドリブル”“運ぶドリブル”ともに、スペースがある状況では局面を打開する強力なツールとして機能する。
“抜くドリブル”は、トリッキーなタッチやフェイントでマーカーを出し抜くのではなく、スペースにボールを押し出し、鋭い初速で先手を取るタイプ。突破に結びつけるにはスペースを必要とするため、ゴールに近い密集地帯よりは、ワイドに開いたやや低めの位置を起点にする。
“運ぶドリブル”は、ワイドに開いたポジションで一旦後方に戻る動きを見せ、SBから縦パスを引き出してターン、オープンスペースを一気に持ち上がって前線にボールを供給するというのが得意パターンだ。
絶対的なクオリティーは、強豪クラブの同じポジションのプレーヤー、例えば同じ2世タレントのフェデリコ・キエーザ(フィオレンティーナ)に比べてやや見劣りする。攻守両局面で貢献する戦術センスと献身性でそれを補っているものの、メガクラブで主力を張れるかと言われれば、首を傾げざるを得ない。
しかし、同じように献身性と戦術センスを唯一の武器にしながら、ファビオ・カペッロをして「私のチームがバランスを取る上で欠かせない存在」と言わしめ、ローマというビッグクラブで歴史的なスクデット獲得に貢献した父エウゼビオの例もある。
その父は、26歳にしてようやくセリエAのピアチェンツァで出番を掴んだ遅咲きだった。息子のフェデリコも、サッスオーロで経験を重ねてプレーヤーとして成熟のプロセスを辿るその先には、父と同じようにビッグクラブのバイプレーヤーとなる道が拓けるかもしれない。
文:片野 道郎
※ワールドサッカーダイジェスト2018.12.6号より加筆・修正