• トップ
  • ニュース一覧
  • 父はローマの名バイプレーヤー! セリエAで奮闘する“2世FW”は「真の大器」か? それとも…

父はローマの名バイプレーヤー! セリエAで奮闘する“2世FW”は「真の大器」か? それとも…

カテゴリ:ワールド

片野道郎

2018年12月31日

現時点で父を超えるキャリアを築く見込みは?

12月26日のセリエA18節では、父親が指揮を執るローマと対戦。1-3で敗れた。 (C) Getty Images

画像を見る

 戦術的には、攻撃タスクの比重がより高い4-3-3のウイングから、比較的攻守のバランスが要求される4-2-3-1または4-4-2のサイドアタッカーまで、ワイドに開いた位置を起点とする攻撃的なポジションなら、どこでもこなす。

 繊細なボールタッチを持つテクニカルなタイプというよりは、止める、蹴る、運ぶという基本的な技術の高さをベースとしながら、スピードやクイックネスというフィジカル能力の高さを活かしてプレーする。

 最大の武器は、スピードを活かしたドリブル。“抜くドリブル”“運ぶドリブル”ともに、スペースがある状況では局面を打開する強力なツールとして機能する。

“抜くドリブル”は、トリッキーなタッチやフェイントでマーカーを出し抜くのではなく、スペースにボールを押し出し、鋭い初速で先手を取るタイプ。突破に結びつけるにはスペースを必要とするため、ゴールに近い密集地帯よりは、ワイドに開いたやや低めの位置を起点にする。

“運ぶドリブル”は、ワイドに開いたポジションで一旦後方に戻る動きを見せ、SBから縦パスを引き出してターン、オープンスペースを一気に持ち上がって前線にボールを供給するというのが得意パターンだ。

 絶対的なクオリティーは、強豪クラブの同じポジションのプレーヤー、例えば同じ2世タレントのフェデリコ・キエーザ(フィオレンティーナ)に比べてやや見劣りする。攻守両局面で貢献する戦術センスと献身性でそれを補っているものの、メガクラブで主力を張れるかと言われれば、首を傾げざるを得ない。

 しかし、同じように献身性と戦術センスを唯一の武器にしながら、ファビオ・カペッロをして「私のチームがバランスを取る上で欠かせない存在」と言わしめ、ローマというビッグクラブで歴史的なスクデット獲得に貢献した父エウゼビオの例もある。

 その父は、26歳にしてようやくセリエAのピアチェンツァで出番を掴んだ遅咲きだった。息子のフェデリコも、サッスオーロで経験を重ねてプレーヤーとして成熟のプロセスを辿るその先には、父と同じようにビッグクラブのバイプレーヤーとなる道が拓けるかもしれない。

文:片野 道郎

※ワールドサッカーダイジェスト2018.12.6号より加筆・修正
【関連記事】
自分のパスから親友が事故死…十字架を背負う元クロアチア代表守護神の壮絶な想い
<2018ベストヒット!>「タトゥーのデパートだ!」 米ファッション誌がネイマールらW杯スターの“酷い”入れ墨を特集――海外サッカー編vol.2
なんと38戦55発! メッシとクリロナよりもゴールを量産した男が…2018年世界のトップスコアラー10傑は?
「君は見たか?」「アーセナルの守備陣も“見ていない”」 リバプールFWのノールックゴールに世界が驚嘆!
<2018ベストヒット!>「もうウンザリなんだよ!」1G1Aも“過剰演技”ネイマールに大物たちもファンも呆れ顔――海外サッカー編vol.1

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト ガンナーズを一大特集!
    5月2日発売
    プレミア制覇なるか!?
    進化の最終フェーズへ
    アーセナル
    最強化計画
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ