FW陣が爆発すればバレンシアは浮上する。
――そのほかに気になるチーム、選手、監督は?
セビージャはいいですね。パブロ・マチン監督は3バックの使い手ですけど、しっかりとセビージャのなかでそれをやってきて、特徴的な1ピボーテの2シャドー、2トップですよね。あの形っていうのは、やや攻撃的で危険な香りのするシステムなんですけど、それを見事に攻守のバランスを取りながら当てはめている感じがします。
メンバー的にも、中盤はサラビア、フランコ・バスケス、バネガが中心ですから、それを考えるとちょっと攻撃的でもあるのかなと思うんですけど、うまく守れているんです。ヘスス・ナバスも完全復活しましたし、適材適所というか、選手の配置が絶妙なんですよね。新加入のキーパー、ヴァツリークも絶好調ですし。
前線に技術の高いアンドレ・シウバとベン・イェデルという“収めどころ”があるのも大きいですね。中盤で捕まりそうになると、DFは前方へシンプルにロングボールを送るんです。でも、それがちゃんと2トップに収まる。あの形でつなぎ過ぎちゃうと敵の罠にハマるっていうのは良くあるケースなんですけど、いわゆる逃げ場所が決まっているというか、そういう形はしっかり整理されているのかなと思います。
――アラベスも上位にいますね。
アラベスのアベラルド監督のサッカーは、とにかく全員がよくディフェンスをするし、堅いですよね。下のチームが勝つために必要なことを、徹底的にやって、結果を出している。そんな印象を受けますね。相手にとっては嫌な戦い方というか、前からがんがんプレスしますし、それも外側に行かせないようなやり方をしてるんですよね。
――セビージャ、アラベス、レバンテ。このあたりが上位にいる要因はどこにあるんでしょう?
このリーガで上位にいるっていうのは、個人の力だけではやっぱり難しいと思うんです。チームとしての戦術の深みもそうですし、それからバランスですよね。ゴールゲッターがいなければ勝点は伸びていかないでしょうし、どんなにいいサッカーをしていても、キーパーとゴールゲッターの活躍は絶対に必要なのかなと思います。
――ベティス、セルタ、ソシエダ、バレンシアあたりがその下にいるんですよね。
バレンシアなんかはその最たるものですよ。あれだけいいサッカーをしていても、点が取れないから順位が上がらない。最初のうちはディフェンスラインのコンディションが悪そうだなって見ていたんですけど、後ろの調子が上がってきたなと思ったら、前がブレーキになって波に乗り切れない。
それでも、このあと浮上できるとは思いますよ。引き分けが多いチームっていうのは浮上できる可能性があるってことでもあるんです。逆に、こういう時に我慢できなくて大量失点してしまうチームっていうのは、残念ながら上がってこれないんですよね。いまのバレンシアは、マルセリーノ監督の下、守備はしっかりできているし、バランスも悪くない。ロドリゴやガメイロ、サンティ・ミナあたりが爆発すれば、一気に浮上していくでしょうね。
――バルサはどうですか? メッシが怪我で離脱するアクシデントもありましたが。
メッシが骨折で不在だったときのバルサっていうのも、面白かったですね。あれはあれで良いチームだったと思います。ボールが良く回っていたし、全員でサッカーをやってる感じがあって。同じような感想を持たれた方って、たぶんスペインでも多かっただろうと思うんですけど、でもあれについては、まだ研究されていない「真新しいバルサ」がパっと出てきて活躍したくらいに思っていたほうがいいんじゃないですかね。
あの戦い方がベースになって、各クラブに研究され出したら、たぶんどこかで行き詰まるでしょう。分析されたあとでも同じように勝利を得るには、それをも上回る個の力が必要なわけで、バルサでその役割を何年も続けて担っているメッシっていうのは、やっぱり特別な選手なんですよ。
セビージャはいいですね。パブロ・マチン監督は3バックの使い手ですけど、しっかりとセビージャのなかでそれをやってきて、特徴的な1ピボーテの2シャドー、2トップですよね。あの形っていうのは、やや攻撃的で危険な香りのするシステムなんですけど、それを見事に攻守のバランスを取りながら当てはめている感じがします。
メンバー的にも、中盤はサラビア、フランコ・バスケス、バネガが中心ですから、それを考えるとちょっと攻撃的でもあるのかなと思うんですけど、うまく守れているんです。ヘスス・ナバスも完全復活しましたし、適材適所というか、選手の配置が絶妙なんですよね。新加入のキーパー、ヴァツリークも絶好調ですし。
前線に技術の高いアンドレ・シウバとベン・イェデルという“収めどころ”があるのも大きいですね。中盤で捕まりそうになると、DFは前方へシンプルにロングボールを送るんです。でも、それがちゃんと2トップに収まる。あの形でつなぎ過ぎちゃうと敵の罠にハマるっていうのは良くあるケースなんですけど、いわゆる逃げ場所が決まっているというか、そういう形はしっかり整理されているのかなと思います。
――アラベスも上位にいますね。
アラベスのアベラルド監督のサッカーは、とにかく全員がよくディフェンスをするし、堅いですよね。下のチームが勝つために必要なことを、徹底的にやって、結果を出している。そんな印象を受けますね。相手にとっては嫌な戦い方というか、前からがんがんプレスしますし、それも外側に行かせないようなやり方をしてるんですよね。
――セビージャ、アラベス、レバンテ。このあたりが上位にいる要因はどこにあるんでしょう?
このリーガで上位にいるっていうのは、個人の力だけではやっぱり難しいと思うんです。チームとしての戦術の深みもそうですし、それからバランスですよね。ゴールゲッターがいなければ勝点は伸びていかないでしょうし、どんなにいいサッカーをしていても、キーパーとゴールゲッターの活躍は絶対に必要なのかなと思います。
――ベティス、セルタ、ソシエダ、バレンシアあたりがその下にいるんですよね。
バレンシアなんかはその最たるものですよ。あれだけいいサッカーをしていても、点が取れないから順位が上がらない。最初のうちはディフェンスラインのコンディションが悪そうだなって見ていたんですけど、後ろの調子が上がってきたなと思ったら、前がブレーキになって波に乗り切れない。
それでも、このあと浮上できるとは思いますよ。引き分けが多いチームっていうのは浮上できる可能性があるってことでもあるんです。逆に、こういう時に我慢できなくて大量失点してしまうチームっていうのは、残念ながら上がってこれないんですよね。いまのバレンシアは、マルセリーノ監督の下、守備はしっかりできているし、バランスも悪くない。ロドリゴやガメイロ、サンティ・ミナあたりが爆発すれば、一気に浮上していくでしょうね。
――バルサはどうですか? メッシが怪我で離脱するアクシデントもありましたが。
メッシが骨折で不在だったときのバルサっていうのも、面白かったですね。あれはあれで良いチームだったと思います。ボールが良く回っていたし、全員でサッカーをやってる感じがあって。同じような感想を持たれた方って、たぶんスペインでも多かっただろうと思うんですけど、でもあれについては、まだ研究されていない「真新しいバルサ」がパっと出てきて活躍したくらいに思っていたほうがいいんじゃないですかね。
あの戦い方がベースになって、各クラブに研究され出したら、たぶんどこかで行き詰まるでしょう。分析されたあとでも同じように勝利を得るには、それをも上回る個の力が必要なわけで、バルサでその役割を何年も続けて担っているメッシっていうのは、やっぱり特別な選手なんですよ。
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