残り3分で瓦解したU-20W杯出場の夢… 東京五輪出場を予感させる若きタイ代表の可能性

カテゴリ:国際大会

塚越 始

2018年11月03日

日本も重要テーマとするGKの人材に苦悩している面も?

大会を通じて攻撃的なサッカーを展開したタイ。東京五輪への出場を予感させる戦いぶりだった。(C) Getty Images

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 グループステージでは日本と対戦し、1-3で敗れたが、「しっかりパスをつないでくる。技術の高いチーム」と日本の影山雅永監督は警戒し、デュエル勝率では54.9パーセント対45.1パーセントと、日本を上回る局面での強さも発揮した(ピンチでの対応が多かったとも言えるが)。
 
カタール戦にも共通して言えたことだが、GKのファンブルなどミスがそのまま失点に直結してしまったのは勿体なかった。GKの育成と強化は、日本で重要なテーマとして捉えられているが、タイも苦悩していることが窺えた。
 
それと同時に、このユース世代のアジアを舞台にした戦いでは、日本のGKの総合的なテクニックの高さが抜きん出ているとも実感する。シューターとの駆け引きやリスク回避に加え、実際ピンチに直面した時(数的優位を作られた場合)の対応も光っていた。
 
日本サッカー協会とタイサッカー協会は「パートナーシップ協定」を結んでおり、「各分野のおける専門家交流(指導者育成、ユース育成)」も協定内容のひとつに入っている。それぞれの国のGK育成をめぐる課題を話し合うことで、それぞれにとって何か新たな発想が生まれるかもしれない。
 
 U-19タイ代表のスリトハロ監督はカタール戦後に言った。
 
「トータル的に、私たちはインドネシアで素晴らしい経験を積めました。非常に多くのポジティブな要素を得ることができた。次のコンペティションでは、この選手たちがより強くなり、さらにレベルを上げて臨んでくれると願っています」
 
 この世代の選手たちの“次”とは2020年東京五輪のアジア予選になる。この日の悔しさを胸に、タイが東京の舞台に立つ日は、夢ではなく、十分に到達可能な目標である。そう感じさせたインドネシアでの戦いぶりだった。
 
取材・文:塚越 始
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