フランス誌編集長に訊いた、堂安律を“若手版バロンドール”候補に選んだ本当の理由

カテゴリ:日本代表

レミー・ラコンブ(フランス・フットボール誌編集長)

2018年10月15日

どことなくエムバペに似たところがある

堂安自身の調子は悪くないが、今季のフローニンヘンは勝ちに見放されている。現在降格圏の17位と低空飛行が続く。(C)Getty Images

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 プレーレベルの単純比較はできないものの、堂安が見せる態度やキャラクターは、どことなくキリアン・エムバペ(パリ・サンジェルマン)と似たところがある。自信を漲らせ、成功を掴むんだという強い欲求と意志。プレーの中ですでに垣間見せる、一定の成熟ぶりも共通している。
 
 もちろん、オランダ・リーグはヨーロッパ最高クラスとは言えないが、少なくないビッグスターが若い時代に研鑽を積んだリーグとして名高い。ロマーリオ、ロナウド、ルイス・スアレス、ミカエル・ラウドルップ、ズラタン・イブラヒモビッチ、ヤリ・リトマネン、ヘンリク・ラーションとその名を挙げだしたらキリがない。つまりオランダは、なかなかの「ロケット発射台」なのだ。
 
 堂安は本当にいい選択をしたと言える。20歳という年齢を考えるなら、イングランドやドイツのクラブでバックアッパーとしてベンチを温めるより、オランダ・リーグで先発として活躍するほうがよっぽどいい。オランダでの開花は、やはり周囲の関心を集めずにはいられなかった。マンチェスター・シティが彼を獲ろうとしていたのだから。
 
 希望の光はさらに輝きを増すだろう。“新サムライブルー”は、もはやフローニンヘンで長く燻ぶる選手ではないのかもしれない。
 
文●レミー・ラコンブ(France Football誌編集長)
翻訳●結城麻里

 
【編集部・注】若手版のバロンドールと言える「トロフェ・コパ(トロフィー・コパ)」は、フランスの老舗専門誌『France Football』誌が新設したアワードだ。ヨーロッパで活躍する21歳以下の若手選手がノミネート対象で、1950年代にレアル・マドリーで活躍し、1958年のバロンドール受賞者でもあるフランス代表往年の大スター、レイモン・コパの名を冠している。栄えある第1回の受賞者は、バロンドールや女子バロンドール(こちらも新設)とともに、現地時間の12月3日に発表される予定だ。堂安を含む全ノミネート10選手は以下の通り。
 
キリアン・エムバペ(パリSG/フランス代表/FW)
トレント・アレクサンダー=アーノルド(リバプール/イングランド代表/DF)
フセム・アウアー(リヨン/フランスU-21代表/MF)
アマドゥ・ハイダラ(ザルツブルク/マリ代表/MF)
ジャンルイジ・ドンナルンマ(ミラン/イタリア代表/GK)
パトリック・クトローネ(ミラン/イタリア代表/FW)
堂安律(フローニンヘン/日本代表/MF)
ユスティン・クライファート(ローマ/オランダ代表/FW)
クリスティアン・プリシッチ(ドルトムント/アメリカ代表/MF)
ロドリゴ(サントス/ブラジル国籍/FW)
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